2026/05/13

Emm LabsのD/AコンバーターMeitner Ma-1 V2導入(後編)

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Emm LabsのMeitner Ma-1 V2 D/Aコンバーターを拙宅のシステムに組み込んでからひと月が経とうとしています。

導入以前には5種類の送り出し機器からのデジタル信号を全てSD05のデジタル入力に繋ぎ、ユニコーンを駆動するというシンプルな構成でした。

この構成は2015年末以降変わらずにここまでやって来ましたが、今年3月初旬にひさしぶりのGRF邸訪問で和室のユニコーンを聴かせていただいたことをきっかけに、Meitner Ma-1 V2の持つD/A変換後のアナログ出力のキャラクターをSD05に加えたなら、より自身の嗜好に合うユニコーンの能力が引き出せるのではないか?との確信を持つに至り、思いの外早期に縁があって導入に至ったのは、過去2回の日記に書いた通りです。

今回の最終章では、導入後に改変したアナログケーブルと電源ケーブルによって、どのような変化を感じたのかを述べたいと思います。

先ず最初にアナログケーブルですが、これはGRFさんが愛用されているMITケーブルが自身も好みであったので、お薦めのシールド付きを探し求める間、GRFさん保有のシールド無しMITケーブルをお借りすることになりました。

次は電源ケーブルですが、今回導入したMeitner Ma-1 V2に付属していたのは、APOLLOというマークの付いたオーディオ用途というよりも、北米やカナダにおいて一般家電製品汎用品と思われるケーブルでしたので、コレはMeitner製品を製造しているEmm Labsの純正ケーブルとなるKIMBERブランドのケーブルを探すことに決め、それまでの間はAPOLLOケーブルを使用することにしました。

ここまでの組み合わせで聴いた印象は前回の日記に書いたのですが、今回は探しだしたMITのシールド付きアナログケーブルとKIMBERブランドの電源ケーブルに付け替えて10日が経過した印象を書こうと思います。

と、前置きが長くなりましたが結論は簡便です。

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アナログケーブルは同じMITでも箱の付いた超高額品ではないですが、それでも黒色のシールド被膜を被りRCAプラグはネジ式で固定するコレクトチャック仕様の1メートル長のを手に入れることが出来ました。

GRFさんからお借りしていたのはノンシールドで通常タイプのRCAプラグが付いた1.5メートル長のでしたが、付け替えた印象ではノンシールドタイプの方が低音域にラウドネスのようなブースト感をより感じるものの、クラシック音楽再生における楽器のリアリティ感や空間表現の前後上下方向への広がりにおいてはシールド付きコレクトチャックの方に軍配が上がります。

音質のリアリティさについてはピアノを聴くと今まで聴いていた音質はなんだったんだろう??と思えるほどで、これはCD音源のみならずFM放送のライブ収録ものやベルリンフィルのデジタルコンサートホールのようなストリーミング配信の音源でも同様の印象でした。

流石に長年MITケーブルを愛用されてきたGRFさんの推奨ケーブルだけありますね。

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続いて、この5月連休前半に海外から届いたKIMBERの電源ケーブルに交換した印象ですが、流石にプラグやケーブルのつくりもオーディオ用途らしくしっかりした品質の良さを感じます。

ケーブル自体は適度に柔軟性もあって、コンセントやMeitnerのインレットプラグに接続しても無理なテンションが掛からないのは安心感があります。

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さて、汎用品のように思えたAPOLLO電源ケーブルからKIMBERケーブルに交換したらどうなったのか?ですが、アナログケーブル交換の際はMeitner Ma-1 V2の電源を落とさず交換したので、ケーブル交換後の違いを聞き分ける耳が比較に耐えられたのですが、電源ケーブル交換では一旦電源オフにしなければならず、交換後に再度電源オンにしても音質が安定するのに時間が必要だったため、試聴比較が記憶の中の音質になったこともあり確固とした違いを聞き分けられたかの自信はありません。

それでも敢えて言えば、音質の傾向に大きな差は無いものの音像や音場のリアリティと奥行きや上下方向への立体感の印象が、KIMBERケーブルに交換後の方が好ましいと思えるとい言える程度で、正直なところAPOLLOケーブルでも不満のない水準だったことを再確認することになりました。

ともあれ、KIMBERケーブル交換後の音質に不満がある訳ではなくAPOLLOからの正常進化とも言えますから交換が決して失敗ではありませんが、オーディオ機器にビジネスライクなコストパフォーマンスという経済的尺度を持ち込むとしたら、MITアナログケーブル交換のコストパフォーマンスに比べれば拙宅のシステムにおいてはインパクトが小さかったことは事実です。

 

Img_1440 しかしながら、Meitner Ma-1 V2の導入により、SD05が駆動するユニコーンが演奏するやや素っ気なさや淡白にも感じていた、どこも誇張するところが無い素直な音楽表現から、密度が濃く有機的な温もりを感じる音楽表現が感じられるようになったのは大きな収穫です。

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2026/04/20

Emm LabsのD/AコンバーターMeitner Ma-1 V2導入(中編)

Emm LabsのMeitner Ma-1 V2というD/Aコンバーター導入に至った経緯は、前回の日記で書いたとおりです。

2011年に発表された当初からSACD規格相当のDSD56 (2.8MHz)音楽信号を受けることができましたが、バージョンアップ後のV2になり更にDSD128 (5.6MHz)まで対応するようになったのが、Meitner Ma-1の導入を決断した切っ掛けのひとつと言えるでしょう。

前回も書いたように、使用しているデジタルアンプのSD05ではDSD音源を受けることが出来無いために、DSDアーカイブを再生するプレーヤーのSONY HAP-Z1EXからUSBデジタル出力されたDSD128音源をWeiss INT204で受け、PCM88.2KHz/24Bitに変化してからSPDIF同軸ケーブルに出力したのをSD05で受けるようにしていました。

これが、Meitner Ma-1 V2を導入することによって、Weiss INT204を介することなく直接Ma-1のUSB-A入力端子で受けることが出来るようになりました。

つまり、DSD音源の再生に於いてINT204が不要になり、他のPCM音源についてもUSBーA端子の他に同軸2系統、Tos光2系統が備わっているので、SD05で直接受けていたCDプレーヤーとFMチューナーからの同軸デジタル出力にREGZA有機ELテレビからのTos光デジタル出力を、全てMa-1の入力端子で受ける他、今までTos光デジタル出力ケーブルを差し替えで使っていたAppleTV4KからのTos光デジタル出力をも同時に接続することが可能となりました。

これが、Meitner Ma-1を導入する切っ掛けのふたつ目といえるでしょう。

でも、機能やスペックだけでオーディオ機器を導入する訳にはいきません。

いちばんの切っ掛けと後押しは、GRF邸の和室のユニコーンとテレビの部屋のユニコーンを聞かせていただいて、感じ取ったあの感覚。

和室の部屋ではユニコーンの中高音域の音色に血の通った暖かみを感じ取れたことで、これは、この後聴かせていただいたテレビの部屋のSD05で鳴らすユニコーンから聞こえる抑制的というかクールな音楽表現とは明らかに違い、このテレビの部屋で鳴る音楽は、現在拙宅で再現できている音楽表現とほぼ相似な音色に感じ取れました。

つまり、SD05の唯一の弱点?と自分自身で感じ、何とかして補えないか?と渇望していた、音楽表現に於ける熱量(パッション)が、この和室で存在感を示しているMa-1をSD05の前段に導入し、全ての音源をアナログ変換させることで音質にMa-1のエッセンスを載せ、SD05にはアナログケーブル1系統だけの接続にすれば可能になるのでは?、そう予感したのです。

GRF邸訪問後から探し始めたMeitner Ma-1ですが、高額なDACでもあり国内は言うに及ばず海外のサイトでも出物を探した結果、当初は初期型のMa-1が国内代理店扱いであればV2相当に有料でバージョンアップをお願いすることも考えていたのが、思いが通じたのかV2バージョンが手元にやって来ました。

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手に入ることが確実になった時点で、PSD社特注の磁気フローティング機構内蔵オーディオラックの棚を空ける必要と資金調達の足しにするため、DDコンバーターのWeiss INT204などを処分しました。

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そしてMa-1設置後がこの写真。

全ての送り出し機器をMa-1に接続後、様々な音源を再生チェックしました。

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FMチューナーからの96KHz/24bit音源も

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CDプレーヤーからの44.1KHz/16bit音源も

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REGZA有機ELテレビからの48KHz/16bit音源も。

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AppleTV4Kからの48KHz/24bit音源も。

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HAP-Z1EXからの192KHz/24bit音源も。

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同じくHAP-Z1EXからのDSD128 (5.6MHz)音源も、DSD音源もPCMハイレゾ音源も全て問題なく処理してアナログ出力できることが確認されました。

現時点で電源投入後4日目に入ったところです。

Ma-1に付属していた電源ケーブルはEmm Labsの純正ケーブルではなく、北米では汎用ケーブルとして3〜4ドルで販売されているモノだったので、海外のサイトで見つけた純正ケーブル相当品を調達して5月連休前後の到着待ちです。

また、アナログ用のラインケーブルも今は借り物なので、これも音質向上に期待が持てるものを調達中。

そんな状況下で、Meitner Ma-1 V2の導入効果を評価するのは時期尚早かもしれませんが、ひとつだけ言えることは導入して良かった!ということです。

期待したとおり、やや素っ気なさや淡白に感じていたSD05の誇張するところが無い素直な音楽表現から、密度が濃く有機的な温もりを感じる音楽表現が見えるようになりました。

REGZA有機ELテレビのベルリンフィルデジタルコンサートホールのアプリで視聴した、ベルリンフィルの演奏会ライブ音源もとても素晴らしく音楽に没入出来ましたし、FM放送から流れるコンサートのライブ収録番組もより一層楽しく聞くことが出来るのでは?と期待しています。

ここまで、先ずは導入後の初期インプレッションです。

これから、電源ケーブルやアナログラインケーブルを交換してエージングを重ねた時点で再度評価したいと思います。

続く

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2026/04/12

Emm LabsのD/AコンバーターMeitner Ma-1 V2導入(前編)

先月GRF邸で和室のユニコーンを聴かせていただく機会があり、Emm LabsのコンシューマーブランドであるMeitnerのD/AコンバーターMa-1 V2の魅力に心が動きました。

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その時に感じたSD05には感じない色気を、MeitnerのD/Aコンバーターを使うことで補うことが出来る可能性が高いのでは?という目論見です。

SD05は4系統のハイレゾ対応デジタル入力端子の他に、優秀ならA/Dコンバーターを持つ2系統のアナログ入力端子を持っていますが、残念なことに設計製作当時の時代背景からUSB入力端子やDSD音源の再生能力を持っていません。

従って、拙宅のHDDプレーヤーHAP-Z1EXからのUSBデジタル出力をそのまま受ける事が出来ず、PCM音源はM2TECK HIFACE TWO-ProというDDコンバーターを、DSD音源はWeiss INT204というDSD→PCM変換ソフトウエア搭載のDDコンバーターを使い分け、SD05にデジタル入力していました。

その点でMeitner Ma-1 V2は、USBデジタル入力端子を備えPCM384KHz/24bitやDSD128 (5.6MHz)まで再生可能(同軸デジタル入力ではPCM192KHz/24bitまで対応)しているので、先ほど述べた2つのDDコンバーターを廃することも出来るのです。

また、デジタルアナログ変換処理は、一般的なD/Aコンバーターに搭載されているD/A半導体を使うのではなく、Em Labs独自のPCM音源をDSD512 (約22.579MHz)までアップコンバートされたのちにDSDからダイレクトにアナログ変換されるという、SD05のPCM音源処理に近い方法を採用しているのが特徴です。

Meitner Ma-1 V2は、入力端子がAES/EBU×1、SPDIF (RCA)×2、SPDIF (Tos)×2、USB-A×1の6系統が接続可能で、接続した其々を切り替えするスイッチングボックスの役割も果たせるので、ボリュームの無いデジタルプリアンプのように使うことが出来ます。

なので、拙宅のシステムにおいてはMa-1 V2からのアナログ信号をSD05に入力して、SD05はボリューム付きパワーアンプのように使用することになります。

前置きが長くなりましたが、GRF邸から帰宅して以来ずっとMeitner Ma-1の出物を探している状態でした。

目標はMa-1のバージョンアップ後の現行製品であるV2ですが、V2でなくても程度の良いMa-1が手に入ったなら、バージョンアップ料金を支払ってV2並みに改良することも考えていました。

その思いが通じたのか、不思議な縁があってバージョンアップ後のMa-1 V2が、明日手元に届くことになりました。

(続く)

 

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2026/03/21

2026年の兵庫県立芸術文化センターへは小ホール中心になりそうです

阪神淡路大震災で大きな被害を受けた兵庫県が、震災の10年後に被災地復興の一つのシンボルとして設立したのが、兵庫県立芸術文化センターです。

大中小3つのホールを持つ以外に、アカデミックオーケストラの意味合いを持つ、レジデンスオーケストラとして兵庫芸術文化センター管弦楽団(PACオーケストラ)を設立以来数々の演奏会を開いており、私も長らく定期演奏会のシーズンチケットを買い続けて通ってきました。

この習慣は大阪府豊中市に住んでいた頃には、自宅から1時間程度と交通至便で通い易いコンサートホールだったこともあります。

また、毎年のようにオーディションで選抜された若手演奏家が加入して、逆に入団3年も経てば他のプロオーケストラなどに旅立って、少しずつメンバーが入れ替わっていき、常に若手演奏家の研鑽の場として情熱溢れる演奏を聴かせてくれるのも、もうひとつの楽しみでした。

この習慣は出雲に移住後も、自宅近くから乗れる高速バスの利便性のおかげで続けることが出来ていたのです。

しかしながら以前にも書いたとおり、コロナ禍からの経済活動回復に伴う人手不足のあおりを受け、バスやタクシー、トラックといった運輸物流に携わる運転手の不足から、中でも収入面でいちばん低賃金のバス運転手の不足が深刻化しており、赤字路線は言うまでもなくいつも満席に近い運行を継続していた地元と関西圏を結ぶ高速バスまでも相次ぐ減便となってしまいました。

そのため、コンサートが終わった後に自宅の出雲まで帰ろうとしても、乗車に間に合う時間帯の高速バスが無いために、PACオケの定期演奏会へ通うのを諦めざるを得なくなったのです。

その代わり今年2026年からは、広島県福山市のリーデンローズ芸術文化ホールで開催されるようになった、広響と京響の福山定期演奏会のシーズンチケットを購入して、出雲から片道150Km2時間強を自家用車で通うことにしました。

では、兵庫県立芸術文化センターにはもう通うことは無いのか?ということではなくて、小ホールで開催される室内楽のコンサートなら、開始および終了時刻がPACオケの演奏会より1時間も早く、これなら大阪駅のバスターミナル発の最終高速バスに間に合うので、これなら行って聴きたい!と思えるコンサートがあるのを待っていました。

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今月の20日に、PACオケのメンバーと特別ゲストを招いた、小ホールでのコンサートチケットが先行発売されたので、早速購入しました。

4月25日と5月16日の2回、いずれも土曜日午後14時開演のコンサートです。

高速バスの予約開始は乗車日の1月前なので、確実に座席を確保しなければなりませんね。

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2026/03/13

7年ぶりのGRF邸訪問で驚いたこと納得したこと


この3月10日〜11日は出雲移住後初めて飛行機に乗り東京のGRF邸を訪問してきました。

GRFさんとは、私が東京で単身赴任生活をしていた際に発生した東北大震災の年の2011年12月に、当時取り組んでいたスピーカーの平行法セッティングを学ぶべく初めてご自宅を訪問した際に、最初に通された6畳の和室に置かれていたGerman Physiksユニコーンのキャビネットの美しさとともに、独特のチタニウム振動膜を持つDDDユニットから出てくる音楽に心を奪われた時の感動を、今でも鮮明に覚えています。

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それから単身赴任を解消して大阪のマンションに戻り、数年経った2014年の年末のこと、当時は日本国内に代理店が無くなっていたうえに、精緻で美しいキャビネット製作の困難さから生産中止になっていたこのスピーカーを、GRFさんのご尽力で6組だけカスタムモデルとして限定生産されたうちの1組を、不思議な縁で我が家に迎え入れることが出来ました

それから10年以上経ち、互いに情報交換や相互訪問を重ねてここまでやって来ました。

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ユニコーンを駆動するアンプにはデジタルアンプのSD05を導入し、出雲移住後には磁気フローティング機構を持つオーディオラックを導入したり、Accuton製30ミリ径セラミックツイーターを導入したりと、常に念頭にあったのはGRF邸の和室のユニコーンに追い付く事でした。

しかしながら、私の右耳は現役の頃ストレスから発症したと思われる低音感応性難聴なのと、古希を迎えた加齢による聴力の低下もあって、最近は極低音域の聞き取りに自信を無くしかけていたのです。

そんな中で7年ぶりにGRF邸を訪問して、この長い期間の間様々な試行錯誤の積み重ねの上に進化を遂げられた、GRFのある部屋に鎮座するトロバドールシステムは勿論のこと、何より楽しみにしていたのは、和室のユニコーンとテレビの部屋にあるもうひと組のユニコーンを聴かせていただくことでした。

(GRF邸の写真はGRFさんのblogよりお借りしましました)

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和室のユニコーンにはAccuton社のダイヤモンドツイーターが導入されているのですが、テレビの部屋ユニコーンは拙宅と同じセラミックツイーターで、駆動するアンプも同じSD05、テレビも同じREGZAの有機ELでという構成で、放送録画やベルリンフィルのデジタルコンサートホールを視聴するという、拙宅と部屋が違うだけというものです。

当日午前中は出雲も東京都内でも一時的に霙混じりの雪が降ったようですが、フライトは定刻通りに羽田に到着しました。

電車を乗り継ぎGRF邸の最寄駅近くにあるビジネスホテルのチェックインしたら、GRFさんに迎えに来ていただきA6アバントでご自宅に向かいます。

私のA4オールロードクワトロと同じエンジンとクワトロシステムを持つA6ですが、流石に車幅とホイールベース長がひと回り大きいので、道幅の狭い都心の住宅街での運転は大変そうですが、以前乗っていたシトロエンC5のように室内が広々していてシートもA4よりゆったりした幅があり、気持ちよさも最上でした。

先ずは和室のユニコーンから聴かせていただきます。

室内にはGRFさんが椅子による音の違いを散々実験されたその椅子が中央に置かれています。

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レプリカとはいえオリジナルとほぼ同等の材質としっかりしたつくりの椅子は、隣に置かれた模造品とは明らかに違う堅牢さと機能美があり、欧州の標準の座面の高さも相まって、より音楽に対峙する姿勢を持たせてくれますね。

早速再生されたRCOLiveレーベルの録音を聴くと、コンセントヘボウのコンサートホールの2階席から見下ろすような感覚という前回の記憶から、更にステージに近くの空中に設置されたマイクの近くに浮遊して見下ろしているかのような、不思議な感覚になりました。

7年前からの記憶といっても、拙宅もユニコーンを使用してRCOLiveレーベルを聴けば、同じように2階席からステージを見下ろすような感覚は常に感じており比較対象になる感覚ですが、より演奏者に近付いたような感覚とともにホールの存在を感じ取れる暗騒音とよく言われる空気感も明瞭に感じ取れます。

そして、コントラバスのエンドピンを伝ってステージ床を震わすような低音とティンパニーの革の材質まで判る打撃音のリアルさも、私の到達レベルとは格段に差を見せ付けられました。

一体全体どうなっているのだろう?と注意深く見てみます。

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この部屋の送り出し機器は、CDプレーヤーこそ30年以上前の機器ですが、DACは主にプロ用途で使用されているEmm LabのコンシューマーブランドとなるMeitner Ma-1で、しかも内部の回路基盤とソフトウエアがアップグレードされて、電源部構成を除きほぼEmm Labと同じものが使用されています。

Meitner Ma-1からの音楽信号を受け取るプリアンプはMolaMola、ユニコーンとダイヤモンドツイーターを駆動するパワーアンプは真空管の是枝アンプという構成です。

この機器構成はCDプレーヤーがSONYとEmm Labとの違いはありますが、GRFのある部屋の大規模なトロバドールシステムの相似形であり、再現される音楽の世界観もその延長線上にあるといえます。

実際に聴かせていただいた音楽には、空間表現のスケールの大小や、極低音域まで伸びる再生能力の差によるホールの空気感の濃密さの度合いの違いはありますが、テレビの部屋のDAC兼プリメインアンプのSD051台だけというシンプルなシステム構成に比べると、当然ながら圧倒的な音楽表現のレベルの差を感じ取れました。

現在の和室のユニコーン+ダイヤモンドツイーターのシステムから再生される音楽は、私の現在到達点からは圧倒的に引き離されている感があり、特に2つの大きな違いを挙げるとすれば、1つにはユニコーンが鳴っているとは到底思えない極低音域まで伸びる音が、それもただ単に鳴っているのではなくリアリティある楽器の音として聞こえるのです。

そしてもう1つとは、中高音域の音色に血の通った暖かみを感じ取れたことで、これは、この後聴かせていただいたテレビの部屋のSD05で鳴らすユニコーンから聞こえる抑制的というかクールな音楽表現とは明らかに違い、このテレビの部屋で鳴る音楽は、現在拙宅で再現できている音楽表現とほぼ相似な音色に感じ取れました。

このように、GRF邸の現在の和室で聴ける音楽は、GRFのある部屋で鳴らされているトロバドールシステムの延長線上にあり、圧倒的な高みを見せてくれる空間表現と音楽表現をたった6畳という和室のサイズで聴かせてくれる、大多数の音楽愛好家やオーディオ愛好家にとっても、やり方次第では可能であり、私にとっても取り組みの奮起を強く促す程の素晴らしいものでした。

最初の方に書きましたが、私の右耳は低音感応性難聴に加齢による聴力の低下や耳鳴りということあって、最近は、トントンコツコツのユニコーン位置調整への取り組みの過程でも、心の中では本当に今の自分には極低音域の聞き取りが出来るのか?と自信を無くしかけていたのです

しかし今回の訪問で何より驚いたのは、和室のユニコーンから聞こえる極低音域が、私の耳でもちゃんと聞こえること。

ここ数年は私のユニコーンでもセラミックツイーターで極低音域とリアリティのレベルを上げる取り組みをしていましたが、低音感応性難聴のせいで実際は出ているのに聞こえなくなっているのでは?という心配をしていましたが、それは杞憂に終わり喜んだ反面、私のシステムではまだ道半ば
だということを厳然と突きつけられました。

でも和室の次に通されたテレビの部屋のセラミックツイーターシステムの方は、アンプもSD05で同じこともあり、出ている音の水準は拙宅でも達成出来ていることを確認出来ましたので、取り組んできた調整方法に誤りはなかったことも確認出来たのは心強いことです。

奥様が心を込めて煮込んでいただいた温かいポトフと、よく冷えたシチリア産の白ワインが進み、録画されたN響の演奏やベルリンフィルデジタルコンサートホールの演奏などは拙宅とほぼ同じアーカイブなので、SD05で駆動するセラミックツイーター付きユニコーンの音楽は、拙宅で聞き慣れた音質のもので安心して聴きながら過ごすことが出来ました。

初日はこれでお開きになり、翌朝はホテルで朝食を摂った後に再びGRF邸に伺い、今度はGRFのある部屋でトロバドールシステムをCD音源と光カートリッジを使ったレコード演奏を堪能させていただきました。

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このシステムにはダイヤモンドツイーターは使用されていませんが、和室のユニコーンがDDDユニット1対に対して、トロバドール80は2対と倍になり当然音圧も高いのと、極低音域を受け持つスーパーウーファーシステムや、後方に設置されたトロバドール40とスーパーウーファーシステムもあって30畳近い音楽室を音楽で満たすので、ダイヤモンドツイーターは不要だとのことでした。

再生していただく音楽はどれも、等身大や原寸の演奏家やコンサートホールをありのままに再現しているように感じ取れ、和室のユニコーンと同じ延長線上にあるとはいえども、6畳と30畳のサイズの差から生まれるスケールの差は圧倒的で、実物のコンサートホールで聴く演奏家のリサイタルやオーケストラ演奏を眼前に呼び出してくる感覚がいちばん近いのかも知れませんね。

これは一朝一夕の努力で到達出来るものではなく、今までGRFさんが取り組まれてきた努力と実験の成果がここに結実しているのだと、強く思いました。

なので、今回のGRF邸訪問で奮起を促された私としては、和室のユニコーンにどれだけ近づけるか?どうやって近づくのか?ということが当面の課題になります。

どういう道筋で取り組むのかを考えた時、トントンコツコツの微調整の精度を上げる取り組みは勿論ですが、和室のユニコーンシステムに有って雪宅にないものといえば、SD05には無い音の色気や密度の濃さで、テレビの部屋に無くて和室とGRFの部屋に共通に有るEmm Lab(Meitner)のDACの音楽表現への働きではないかとの考察に至りました。

私が使用しているSD05はデジタル入力をS-Master半導体でダイレクトにスピーカー駆動電流を生み出すのが特徴で、私はその機能を最大限に活かすべく全ての音楽ソースをデジタル入力して再生しているのですが、GRFさんからの情報ではSD05のアナログ入力でも、内部に搭載されているA/Dコンバーターの性能がとても優秀なので、SD05に優秀なDACを介してアナログ入力するという考え方も有るなと思い至りました。

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つまり、現在全ての音楽ソース送り出し機器をSD05のデジタル入力としているのを、Emm Lab(Meitner)のDACを介してアナログ出力をSD05に入力するというものです。

私の音楽ソースは、CDプレーヤーとFMチューナーからデジタル同軸2系統、HDDプレーヤーからのデジタルUSB出力をDDコンバーターを介してデジタル同軸に変換、TVから光デジタルという4系統ですが、Emm Lab(Meitner)は、この4系統のデジタル入力を全て受けることが出来るので、このピースをどうやって埋めるのかが今後の取り組みの1つになりそうです。

そして、私の耳でも極低音域まで伸びる再生音を問題なく聞き取れる能力が有るという自信を取り戻せたお陰で、気持ちも新たにトントンコツコツの位置調整に取り組み、更なる高みへ到達する行動を促すモチベーションも持つことが出来ました。

長くなりましたが、久しぶりのGRF邸訪問で自身の聴力に再び自信を取り戻したと同時に、新たな挑戦に取り組む意欲を取り戻したという報告です。

GRFさん、2日間にわたりありがとうございました。

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