今日の一枚(交響曲第6番「悲愴」/チャイコフスキー)
(交響曲) チャイコフスキー作曲 交響曲第6番ロ短調 Op.74「悲愴」
ワレリー・ゲルギエフ指揮 サンクトペテルブルク・キーロフ歌劇場管弦楽団 Philips 456 580-2
ロシアを代表する大作曲家のチャイコフスキーは6つのシンフォニーを遺しているが、躍動感溢れる第4番、壮麗な第5番、そして内省的なこの第6番と名曲揃いである。
ムラヴィンスキー亡き後のロシアを代表する指揮者の一人であるワレリー・ゲルギエフは、フィリップスと契約後次々と名録音をものにしている。
手兵ともいえるこのキーロフ歌劇場管弦楽団との演奏は比較的初期の1997年7月に録音されたものであるが、自在に変化するテンポに一糸乱れず追随する弦楽器に艶やかな木管楽器、そしてバリバリと下品さの一歩手前まで唸りを上げる金管楽器と三拍子揃ったロシア音楽とはかくあるべしと、自信に満ち溢れた演奏である。
ゲルギエフは全体にゆったりとしたリズム運びで朗々とタクトを運び、時には更にゆっくりと1歩1歩踏みしめるようにオーケストラを進めていく。
上品な取り澄ましたようなチャイコフスキーに物足りない方は、迷わずこのアルバムを手に取ればよい。
いつの間にか音の洪水にいつしか陶酔してしまっているのに気が付き、野性味溢れるチャイコフスキーに、このアルバムは逢わせてくれるだろう。
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