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2005/10/16

今日の一枚(When October Goes)

(JAZZ)

(Atelier Sawano AS-25) 2002.12.8 release

Chihiro Yamanaka (piano)、Larry Grenadier (bass)、Jeff Ballard (drums)
Recorded in September, 2002

1. Taxi
2. Just In Time
3. Paint My Heart Red
4. Yagi Bushi
5. Plum The Cow
6. Ballad For Their Footsteps/Three Views of a Secret
7. I Got Rhythm
8. When October Goes
9. S.L.S.
10 .In A Mellow Tone

今回紹介するアルバム「When October Goes」は、大阪の下駄屋さんが趣味で始めたインディーズのJAZZレーベル、 澤野工房がリリースした山中千尋トリオのデビュー2枚目のアルバムだ。

バークリー音楽院を卒業した彼女は2001年10月にアルバムデビューして、才気溢れるインタープレイは勿論、 その美形でも話題になった。

今回買ったアルバムは、小生が澤野工房の目利き度を信頼して購入したものですが、曲のどれをとっても素晴らしい。

(ライナーノーツより)

88の音階を刻む白と黒の鍵盤。それが全てのピアノ弾きに平等に与えられた課題だ。

残酷にもその事実はあくまでも平等であり、そこからどのような音楽を引き出せるかはまさにそれぞれの才能の証でしかない。

そしてまた、技術であれ、音楽性であれ、何よりイマジネーションであれ、 ジャズほどにそれが明確な事実となって示されるジャンルはない。

それぞれに卓越したものを見せながら、しかし、デビュー作ではどこか愛らしさが見てとれた「ピアノの歌姫」山中千尋。

第二作目はベースにラリー・グラナディア、ドラムスにはジェフ・バラードという当代屈指の顔ぶれを迎えた。

彼等は当然「脇を固める」立場では納まらない。

それぞれにクリエイティビティを発揮するリズムセクションはときに複雑なパルスとなって山中に襲いかかるようだ。

それを受け止める山中の戦いぶりは血刀を奮うジャンヌ・ダルクでもあろうか。

結果生み出されたものはインタープレイの醍醐味に溢れた傑作だった。

相変わらず出色の出来栄えを見せるオリジナル・ナンバーはもとより、④、⑥、⑧とひとひねり効いているようでありながら、 「こんなに良い曲なのか」と聴き手が新たな発見するようなスタンダードの選曲も見事だ。

そしてそれ以上にバラード演奏においてさえ妥協を排した緊張感が伝わる演奏のクオリティが圧倒的に素晴らしい。

蛇足ではあるが、それは単に「飛びぬけて巧い」といたこととは次元が異なる。

パワフルでありながらエレガント、豊な音色。ひとまわり大きくなった姿に「我等が」山中の天才を確信した。


Text by 北見 柊

 

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