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2006/06/17

ムラードCV4004真空管(2)

先日購入したムラードCV4004真空管を大阪に帰宅した時に、FAST C10Ⅱのボンネットを開けて真空管を交換した。
Fastc10mullardcv4004
C10Ⅱはプリアンプなので、中はこのように基盤に余裕をもって回路が配列されている。
真空管アンプなので、個人的には外部から真空管の灯りが見えて、交換作業も簡単にできる構造になっていると面白いと思うのだが、考えてみればそうそうとっかえひっかえして遊ぶものでもないし、頑丈な躯体の中に納められていることも音質には良いことと思える。

ケーブル類の接続作業など再セッティングの作業は発生するが、真空管の交換作業そのものはドライバーでボンネットを空け閉めする以外は、真空管を手差しで抜き差しするだけで慣れれば10分以内で終わる作業だ。

交換直後の音は期待しないほうが良い。
正直なところ交換したことを後悔する音しか出てこなかった。
しかし、丸1日以上電源ONでCDをリピート状態で掛け続けて置いて漸く評価できるレベルになってきた。
ピアノの響きに木質感が漂い、弦楽器の響きにも潤いが出てきたが、音のスピード感とサウンドステージの立体感の再現性がやや損なわれたように聴こえる。

ほぼ1ヶ月経過した頃に、再びGE真空管とムラードの比較試聴を行った。
このときは、,自作のUBYTEスピーカーケーブルのテストを兼ねていたのだが、自作のハンダ付けの問題でハムが発生したため、再びベルデンのケーブルにしたのだった。

ベルデンケーブルは、長さを微妙に調節することで高域倍音成分のバランスをコントロールすることが可能なので、少しずつ切り詰めて結局4.5センチメートルほど短くしてみた。
その段階でGEとムラードを試聴したのだが、高域の色気と低域の分解能ともムラードがストレスなく伸び、ボーカルも潤いのある肉声に聴こえる。
サウンドステージはGEに比べてやや奥に下がるが立体感はより明確になり、ソフトによっては演奏者の位置関係が明確に認識できる。

現時点での評価だが、GEよりもムラードの方が小生宅のシステムには合っていると思える。
それにして、現在の取引価格では7~8倍も違う民生用GEとムラードの軍用高信頼管との比較に於いて、GEの素直な音質を再認識することになった。

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コメント

小生と同様にC10ⅡにムラードCV4004 を載せ換えたXAXさんのブログ
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投稿: 椀方 | 2007/03/11 10:41

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