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2010/01/28

炎のマエストロ「コバケン」は優れた教育者でもあった

Senzoku4_2


昨夜のコンサートで一番驚いたのは、聴衆(観客)が本当に音楽が聴きたくて来た人よりも、自分の子供が出演しているから観に来たという、いわゆる父兄の授業参観の感覚の人。
だから、日記で書いたようなとんでもないことが起きるんですね(~_~;)

演奏を止めた、そのときのコバケンの態度が立派でした。
そのとき学生達は、指揮者が演奏を止めてしまったので明らかに動揺してました。

観客も、もうこれで演奏会は途中で終わりだな・・・・と、思ったとき、コバケンは目を閉じたまま、深く深呼吸をし、客席側に向いてこう言いました。

「これ(携帯電話が鳴ったこと)は重大なマナー違反です!」・・・・・・
「しかし、私はその人を責めるつもりはありません。なぜなら私もうっかり過ちを犯すこともあるからです」・・・・・・・
「皆さん、今演奏を止めましたが、そのときのこの演奏は、学生諸君は、まさに神がかりのような素晴らしい演奏でしたよね!!・・・・・特にクラリネットの諸君!!」

といって、コバケンは指揮台を降りてクラリネット奏者の前まで歩き、彼らと握手をしました。
その瞬間、客席からもステージ上からも割れんばかりの拍手と喝采が起き、ステージ上の演奏者の緊張が解きほぐされて、ホール全体から演奏再開を待つ雰囲気が盛り上がりました。

その後再開された演奏といったら何と表現したらいいかわからないですが、まさにホール全体が一体化した雰囲気の中、時折ミスやアンサンブルの乱れも見せましたが、必死の形相でコバケンの指導に付いて行く熱気が観客にも伝播して、小生の体が熱くなり汗をかいたというわけです。

コバケンは指揮者としても一流ですが、指導者としても超一流の素晴らしい人です。
本当に感動するのはこういうことなんですね。

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2010/01/27

洗足学園音楽大学ビギナーズオーケストラ演奏会

Senzoku1_2定時に会社を飛び出して電車に乗って向かった先は、夕闇迫るJR川崎駅前にそびえ建つミューザ川崎シンフォニーホールだ。
駅から直結するエントランスをそのまま進むと、大ホールに向かうホワイエが続く。

Senzoku2_2照明で照らされたガラスのエントランスの向こうに入り口へ登るエスカレーターが徐々に近づいてくる様が気分を高揚させてくれる。

Senzoku3今日は今夜は洗足学園音楽大学ビギナーズオーケストラ演奏会を聴きにきた。
洗足学園は幼稚園から大学院まである音楽大学で、昨年4月に入学した管楽器、打楽器の学生が初めて経験するオーケストラとして、日頃の練習成果を発表する場として用意されている。
弦楽器パートは洗足学園内外からオーデションにて選考した学園所属のオーケストラで構成されているという。
今回の指揮者は炎のマエストロ「コバケン」こと小林研一郎氏であり、若い学生のエネルギーとが融合するとどうなるのか?いやがうえにも期待が膨らんでいく。

Senzoku4コバケンの指揮であるにも関わらず、このコンサートは学生の発表の場だから入場料は1000円と破格。
ワインヤード形式で低めのステージを螺旋状にグルグル取り巻くように配置された座席のため、指定された席は2階だったが1列目のやや右寄りのなかなか良い場所で、ここならステージにもずいぶん近くに感じられる。
この前の東京芸術劇場の席と比べると本当に前なのがわかるだろうか。

Senzoku5座席に座って上を見上げるとこんな感じで、天井の高さも座席周囲の空間も十分で、このホールが響きの良さで定評のあるのがこうしてみるとわかるような気がする。

Senzoku6演奏プログラムは、まずベートーヴェン作曲、エグモント序曲 op.84、2曲目がシベリウス作曲、交響詩「フィンランディア」op.26、そしてスメタナ作曲、交響詩「モルダウ」、休憩をはさんでチャイコフスキー作曲、交響曲 第5番 ホ短調 op.64という構成で、管楽器奏者の学生の演奏技量を披露しようという意図があるのだろう。

さて、演奏会の出来であるが・・・・・・

先ず第一に、観客が普通のコンサートとは違い学生達の親兄弟や親戚が多く、マナーが悪かったことは残念(-_-;)
演奏中にステージの顔見知りを探すのに必死でキョロキョロする人、イタイター!ドコドコー?と他人が迷惑していることに無頓着な人。

極め付きは、メインのチャイコ5番第一楽章の冒頭。

クラリネットの2重奏が重厚な響きを奏でて荘厳な空気にホール全体が包まれ、非常に良い響きがオーケストラから出だしたときに、突然鳴り響く携帯電話!!!
これにはたまらずコバケンもタクトを置くハプニング。

このように書くと、何だか酷い演奏会だったように思えるが、全体的には楽しめる演奏会だった。

1年生全員をステージに立たせるためだろうか、1曲ごとに管楽器、打楽器全員が入れ替わるし、2管編成のエグモントでさえ管楽器は4~5人とダブルキャスト並みにステージに並ぶので、弦楽器との音量バランスをとるのが大変だったろう。
その分、弦楽器も遠慮なく弾ききるために楽器の響きの乗りは最高で、フォルテッシモの場面では管楽器から発せられた音がホール全体に木霊する。

コバケンの指揮はエネルギッシュではあるが、演奏中の学生を指導する教官としての指示やOKサインを出す仕草が多く、演奏スタイルもいつものコバケン節よりも、合奏から生まれる共鳴の響きをオケから引き出そうと訓練を重ねてこられたことが見て取れた。

楽器演奏は流石に上手いが、まだまだ演奏家というには未熟な学生達をこれだけまとめあげて、一糸乱れぬ演奏を披露したコバケンに対し、最後は観衆からスタンディングオベーションが起きるほどの賞賛が与えられていた。

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2010/01/26

今週末の予習

The_nutcrocker_2
いよいよ今週末に迫った、レニングラード国立バレエ、同国立歌劇場管弦楽団による「くるみ割り人形」公演
ホールは、阪急西宮北口駅前にある兵庫県立芸術文化センターである。

全2幕をしっかり楽しむために、レニングラード国立歌劇場管弦楽団ではないが、同じロシアのキーロフ歌劇場管弦楽団の演奏で予習をする。

オペラやバレエ公演の場合、オケは狭いオーケストラピットに詰め込まれて演奏するのだが、この録音は木管ソロパートなどがそれぞれマイクで拾われていて、ここ、という場面でサッと前面に浮き上がって聞こえるなど、よくよく聞けば不自然なところもあるが、それはそれで楽しめるからよしとしよう。

余談だが、ゲルギエフ指揮の演奏を収めたこのCDの録音時間は81分とクレジットされている。
CD-Rでは最大80分が録音限界なので、本当か?と思い、試しに焼こうとしたらデータ容量不足のアラートが出てしまう。
いったい、このCDはどのように録音されたんのだろうか?


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2010/01/25

大ホールでのオーケストラ生演奏の感じ方

Shinkoukyougakudan3
昨日の東京芸術劇場でのコンサートで感じたことです。

小生がとった席は2階席だったために、ステージからはやや距離があり、しかもやや左側に寄った席でした。

普段クラシックコンサートで座る席はS席でもなかなか前の方は取れず、A席やB席あたりだと今回小生が座った席あたりが普通だと思われます。

そのような席からステージを撮った写真ですが、これを見ればわかるとおりホールがどのような形をしているか、ステージからの位置関係がどうかが判ると思います。

どこかでこのような形を見たことがありませんか?・・・・・・・・・?
そう、ホーンSPに似ていますね。

このような席で目を閉じて音楽に聴き入っていると、ステージ一杯に配置されたバイオリンも、チェロも、ベースも、木管楽器も、金管楽器も、そして打楽器群も、ある一点から音が放射されているように感じ取れました。
この感覚はワンポイントマイクで録音された音源の音に近いものです。

よくオーディオ再生でいわれる、音の左右の広がりや高さに奥行き感という3D感覚ですが、モノラルほどシビアな感覚ではないですが、眼前で左右20度位の狭い範囲内からオーケストラの発する音波が聞き取れます。
ホールの反射音は指向性がなく、サラウンドのように感じることはありませんでした。

皆さんがコンサートに行かれたらどのように感じられていますか?

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2010/01/24

新交響楽団・第208回演奏会に行ってきた

池袋西口から5分もかからない池袋西口公園前にある東京芸術劇場
今年最初のクラシックコンサートは、ここから始まる。
Shinkoukyougakudan1
1990年の開館から20年が経てはいるが、流石にバブル絶頂期に計画建設されたもので、大中小の4つのホールを持ち、大ホールにはこのような天空に上るような長大なエスカレーターでアクセスするようになっている。
Shinkoukyougakudan2
今日の演奏は新交響楽団
1956年創立の伝統あるアマチュアオーケストラ団体で、年4~5会の演奏会を重ねて、今回が第208回の演奏会になる。
今回の演奏会は、今年が創立50周年にあたるということで意欲的なプログラムで臨むとの意気込みとおり、バーンスタイン、バルトークという戦後アメリカで作曲された曲を揃えたプログラムを、東京ニューシティ管弦楽団主席客演指揮者の曽我大介氏の指揮のもと演奏されたのだった。

演奏曲目は、最初に、バーンスタイン作曲「キャンディード」序曲、2曲目に同じくバーンスタイン作曲「ウェスト・サイド・ストーリー」よりシンフォニック・ダンス、休憩をはさんでバルトーク作曲 管弦楽のための協奏曲。

Shinkoukyougakudan3
小生が手に入れたチケットは当日券でS席だが2階席の左側9番目で、やや下方にステージが見える位置だった。
Tokyogeijyutsugekijo
ここ大ホールにはパイプオルガンも設置されているのだが、ここのは回転式で使わないときはこのように、反射板の陰に隠れてしまうようになっている。
Shinkoukyougakudan0

演奏を聴いた感想であるが、これはアマチュアの域を超えている素晴しい演奏技術と音楽性を備えたオーケストラである。
バーンスタインの傑作ミュージカルから抜粋された、オーケストレーションの楽譜に忠実な演奏なら数多くあるが、この新交響楽団の演奏からは、何より音楽を演奏することを心底楽しんでいることが聴衆に伝わってきて、それが大きな感動を呼び起こす。
それは、メインに据えられたバルトークの管弦楽のための協奏曲にもいえること。
この楽曲は、それぞれのパートリーダーがあたかもソリストのように随所に散りばめられ、その間をハンガリー、ルーマニアの民族音楽からインスパイアされたリズムと響きが埋めていく。

このような意欲的な演奏を聴けて嬉し。
今日は2010年のコンサート通いの幕開けに相応しい素晴しい演奏会だった。

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2010/01/21

2010年コンサートはじめ

2010年がはじまってから既に3週間が過ぎようとしている。

今年もコンサート三昧に日々が送れますように・・・と元旦の初詣で神妙に誓った。
昨年はアマチュアオケのコンサートに数多く出かけたのだが、今年はプロのコンサートの方もできるだけ出かけ、年間20回以上、できれば30回以上を目標に精進しようと思っている。

しかしながら、何故か正月はじめの3日にはRayさん宅を訪問し、16日にはオペアンプ交換ミニオフ会を開くなど、オーディオ三昧なスタートになってしまった。

Keikolee_fragile
今年1回目のスタートは、1月16日21時~ ケイコ・リー 「Fragile」レコ発ツアー ビルボード大阪
新作昨年発売した新作アルバム「FRAGILE(フラジャイル)」の中から主に選曲されたコンサートツアーの最終日で、ライブの最後を飾るエネルギッシュなパフォーマンスには圧倒された。

しかし、クラシックのコンサートは未だ。
そこで、この1~2月に行く予定のコンサートスケジュールを立ててみた。

Tokyogeijyutu1
(1)1月24日14時~ 新交響楽団 第208回定期演奏会 東京芸術劇場 大ホール
Shinkokyogakudan1
指揮:曽我大介、演奏:新交響楽団
曲目
バーンスタイン:「キャンディード」序曲
バーンスタイン:「ウエストサイド・ストーリー」よりシンフォニック・ダンス
バルトーク:管弦楽のための協奏曲

新交響楽団は、1956年(昭和31年)に、作曲家でもある芥川也寸志氏を指揮者に迎え、東京労音新交響楽団として発足してから50年以上と、都内に数あるアマチュアオーケストラの中でも歴史と伝統があるオケの一つ。
ホールも素晴らしいし、演奏水準もトップクラスということなので楽しみだ。

Muzakawasakisymphonyhall
(2)1月27日19時~ ビギナーズオーケストラ演奏会 プログレッシヴコンサート ミューザ川崎シンフォニーホール 大ホール
Senzoku
指揮:小林研一郎
管弦楽:洗足学園音楽大学ビギナーズオーケストラ
曲目
ベートーヴェン:エグモント序曲 op.84
シベリウス:交響詩「フィンランディア」op.26
スメタナ:連作交響詩「わが祖国」より 2.交響詩「モルダウ」
チャイコフスキー:交響曲 第5番 ホ短調 op.64

洗足学園音楽大学は、川崎市にある私立大学でキャンパス内には前田ホールという、パイプオルガンを備えた立派な音楽ホールも備えている。
このビギナーズオーケストラというのは、大学入学1回生で編成されたということで、名前どおりビギナーの集まりであるが、そこは音楽の専門教育を受けている学生のことであるし、何より今回は音響の良いミューザ川崎で指揮者が炎のコバケンであり、若い熱気でたぎるような演奏が期待できる。

Kobelcohall
(3)1月30日15時~ レニングラード国立バレエ・ミハイロフスキー劇場公演「くるみ割り人形」全幕 兵庫県芸術文化センターKOBELCO大ホール
Reninglard
芸術監督:ファルフ・ルジマトフ、指揮:ミハイル・パブージン、演奏、レニングラード国立歌劇場管弦楽団
演目
チャイコフスキー:「くるみ割り人形」(全2幕)

本場ロシア、レニングラード国立バレエ、同国立歌劇場管弦楽団によるチャイコフスキーの三大バレエの一つ「くるみ割り人形」は、随分前にチケットを押さえていたもので、ゲルギエフ指揮のキーロフバレエで堪能した「白鳥の湖」の大興奮が再びよみがえることだろう。
ホールは関西ではオペラやバレエはもとよりクラシックコンサートで、設備と音響のよさで定評があり、こちらは初めてなので楽しみだ。

Suntoryhall

(4)2月14日14時~ 慶応義塾大学ワグネルソサィエテイ 第200回記念定期演奏会 サントリーホール 大ホール
指揮:飯守泰次郎、演奏:慶応義塾大学ワグネルソサィエテイ
曲目
ワーグナー/舞台神聖祝劇「パルジファル」第1幕への前奏曲
伊福部昭/交響譚詩
マーラー/交響曲第5番 嬰ハ短調

昨年の立教大学交響楽団の演奏家に続き、サントリーホールで聴く学生オケ。
こちらも歴史と伝統あるオケですから期待しています。

う~ん(^_^;)こうしてみると、年明けから7週間弱で計5回のコンサート通いになりますね。
このまま行けば30回のコンサート通いは達成できますかな?

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2010/01/19

オペアンプMUSES01交換後の評価(その2)

Muses013

新日本無線㈱から発売されたオーディオ用高音質オペアンプMUSESシリーズ。

メーカーのWebサイトにはこのように紹介されている。
*********************************
2回路入りJ-FET入力高音質オペアンプ MUSES 01

心に響く"真実の音"を追求した高音質オペアンプMUSES 01は、
音質に大きな影響を与えるフレームに、世界で初めて※無酸素銅を採用した
ハイエンドオーディオ機器に最適なオペアンプ製品です。
※当社調べ 2009年5月現在

製品機能及び特徴の概要

●動作電源電圧 Vopr= ±9V ~ ±16V
●低雑音 9.5nV/√Hz typ. @f=1KHz
●入力オフセット電圧 VIO= 0.8mV typ. 5mV max.
●入力バイアス電流 IB= 200pA typ. 800pA max. @Ta=25°C
●電圧利得 Av=105dB typ.
●スルーレート SR=12V/µs typ.
●バイポーラ構造
●外形 DIP8 (実装面積8.8×6.4×6.75 mm)
●応用 高級オーディオ機器/プロ用オーディオ機器
*********************************

Eagls_
オペアンプ交換後に電源をONしたての第一印象は、イーグルスのHELL FREEZES OVERよりホテルカリフォルニアを再生したときのもの。

長らく使用して聴き慣れてきた、バーブラウン製OPA627BPを積んだDACに比べて、このMUSES01に交換してから出てきた音は、DACを違う機種に変えたほどの変化であった。

新品のチップだからまだ機器に馴染んでないためだろうか、異様にエッジが立ったメリハリのある音楽が、小生に向かって飛んで来る。
といってもインフィニティが奏でる音楽がガラッと変るほどの音質変化ではなく、個々の変化をみると好ましい方向に変化しているのが感じ取れる。
つまり、高音域、低音域ともに再生レンジが拡大したかのような印象を受ける。

ヤマテツさん曰く・・・・・・・・・「最初、パッと明るくなったなと言う印象・・・低域、高域ともに延びて、ワイドレンジになって、細かな音まで聞こえ、位置もハッキリ、きちんと分離、正に、情報量と分解能が上がった・・・と同時にこの時点では、かなりにぎやか・・・何か、我も我もと勇んで音が出てくるような感じだなあと・・・」

naskorさん曰く・・・・・・・・・・「スカッと見通しが良くなって、現代的な音になりましたよね。・・・

確かに、パーカッションセクションの重量感ある低音、夜空に吸い込まれていくシンバルを叩くスティックの質感、そしてガットギターと12弦ギターのハーモニーの調和、ライブならではの聴衆のざわめきがより明瞭に近づいて聞こえる。

しかし、小生にはまだ何かしらしっくりこない。
オペアンプ交換によって、「潤い、艶、しっとり感」という、夜の帳がおりたラウンジのソファーに身を沈めて聴く官能の世界に没入したかったのだが、これでは、まるでフィットネスクラブの煌々と明るいスタジオのようではないか。

Mariza_
続いてかけたのは、最近気に入ってよく聴いている、ポルトガルのファド歌手、Mariza(マリーザ)の最新アルバム terra から、Ja me deixou(Now It's Left Me)。

独特の12弦ポルトガルギター(ギターラ)が哀愁のサウダーデを奏で、両親の営む店で幼い頃からファドに親しんできたマリーザの歌声が、OPA627BPに比べて随分元気になり10歳近く若返ったような張りのある声に聞こえる。

これはイイ!
歌に力を、魂を感じる。

淹れたてのコーヒーを飲みながら、3人とも暫しこの歌声に聴き入ってしまった。

気が付くと、最初イーグルスで感じた「異様にエッジが立ったメリハリ感」に加え、音に重みというパワーが増している。
全再生帯域が質感を増してきたことで、歌に魂が宿ったと感じたのだろうか。

ヤマテツさんが音量を測定したら90㏈前後は出ていたと思う。

Melkus
ここで、バロックバイオリンの名手、メルクスの演奏する、ビーバー 「ロザリオのソナタ」から終曲のパッサカリアを聴く。

キリストの生誕から復活までを表した曲としてはヘンデルのメサイアが有名だが、このロザリオのソナタも、曲ごとに調弦を変えるスコルダトゥーラ調弦法という独特の技法によって、独特の響きをもたらす名曲であるが、バロックバイオリン独奏の影に隠れていた通奏低音のビオラダガンバの伴奏者の音量がグッと上がったかのように明瞭に聞こえる。

このMUSES01オペアンプに交換したことで、今までマスキングされていた音が明瞭に聞こえるようになり、ソースに録音されていた音が余すことなく再生されるようになったのだろう。

この段階で電源を入れてからまだ30分足らず。
いったいこれからどこまでいくのだろうか?

その後、時間の許す限り様々な音楽を聴いてみたのだが、どんどん実在感が増し、音楽性も高まっていく方向に変化をしていることは間違いない。

これから何十時間、何百時間が必要なのか判らないが、限りない可能性を秘めたMUSES01の今後に期待したい。

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2010/01/17

オペアンプMUSES01交換後の評価(その1)

Muses013土曜日午後にPhile-Webつながりのオーディオ愛好家、Mt. t2(ヤマテツ)さん、naskorさんをお迎えして開催したオペアンプ交換実験ミニオフ
Litedacam5取り付けは意外と簡単?に出来たので、もうオペアンプ交換も怖くない(^^ゞ
バーブラウンのシングルオペアンプを8個搭載していたのに比べると2回路が入ったJ-EFT入力のMUSES01は4個で済む。
当初の段取りでは、オペアンプを8ピンソケットに挿してから、それを回路基盤のソケットに差し込むつもりだったのだが、複数の接点を介さないほうが良いのではという意見もあり、ヤマテツさんのGodhandに頼って取り付けをお願いしたのだった。
Muses016

取り外したバーブラウンのOPA627BPはシングル→デュアル変換ソケットに取り付けられていて、簡単に抜くことができた。
サイズが小さいことを除けば、真空管を交換するのと同じ手順だ。
Muses015

取り付け後、再びDACをCDT~プリの間に再接続し、電源を入れる。
ここで、ノイズが出たり変な臭いなどがしないかヒヤヒヤしたが、問題なく通電完了となり先ずは一安心である。

小生の場合、CDTとして使用しているYAMAHA CDR-HD1500からは同軸デジタルケーブルで、液晶TVのSONYブラビアからは光TOSケーブルでそれぞれデジタル入力とし、DACからはRCAケーブルでプリアンプに接続している。
Litedacam1
Litedacam2

早速、OPA627BPで聴いた音源を順に流して、音質の違いを聞き比べすることにする。
オペアンプを交換したのだから、デジタルボリュームの設定などがリセットされるのかと思ったが、意外にも音量レベルはほとんど変らない。

最初はイーグルスのHELL FREEZES OVERよりホテルカリフォルニア。
イントロのパーカッションの音はややエッジが立っているように聴こえるが、楽器の質感は申し分ない。

パーカッションに続いてガットギターが加わって、引き続き12弦ギターがお馴染みのイントロを弾き始める。
12弦ギターの澄んだ高音が、スタジアムの空に吸い込まれていくような空間の広がりを感じる。
高音域の再生レベルが上がったように感じるが、決してキツいギスギスした硬質な響きではなく、好ましい変化である。

ここで観客がホテルカリフォルニアだと気づいてどよめくのだが、大きな野外スタジアムに居る観客のドヨメキや口笛などが随分近くに寄ってきたように感じる。
まるで望遠レンズで遠くを覗いているようで、遠近感についてはやや自然ではない印象を受ける。

ベースがリズムを刻みだした。
オー!低音域の再生レベルも以前より伸びているように感じる。
しかもブーミーさとは無縁のなだらかな伸び方である。

ここで、コーヒーブレイクとなった。

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2010/01/16

オペアンプMUSES01導入ミニオフ会速報

今日はいよいよ、小生のDACにオペアンプMUSES01を導入する実験の日だ。Dacam5午後1時前にヤマテツさんnaskorさんを自宅にお迎えして、先ずは1時間程度現在のシステムの音を確認していただく。
naskorさんには、前回RayさんとともにレーザーセッターによるSPセッティングの見直しをしていただいて以来であるが、80Hz付近の共鳴が取れて音が部屋中によく回るようになってから、SP、部屋共に音の響きが良くなって来ているように思える。
後は、小生の求める「潤い、艶、しっとり感」が加わればなお言う事はない。

今回のオペアンプ交換実験も、国産オペアンプでミューズを名乗るだけ開発に対する自負があり、名だたる海外製オペアンプとも比較試聴の結果、自信を持って世に問う製品であれば、是非とも試してみたいという気持ちになるではないか。
Dacam6
Dacam7
チップの取り付け向きや注意点をレクチャーしてくれたヤマテツさんに、小さなオペアンプを手差しで取り付けていただいた。
これはマサシクGodHand!のようだ。
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ヤマテツさんによると、接続接点の材質によっても音が変わるということなので、内部配線にも無酸素銅を使用しているこのチップの8ピンの足の材質も普及品とは違うと思われるので、付属品の8ピンソケットを使用せず直接回路基板のソケットにオペアンプを取り付けしていただく。
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Dacam10

取り付け時間は約30分程度で、再びDACをシステムに組み込む。

さてその音は?

この続きは、今からケイコ・リーのコンサートを聴きに行ってから・・・・・・

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2010/01/14

LITE-DAC-AM Special ・ L&R Lab Virsion開腹

今週末に行うD/Aコンバーターの開腹手術に備え、ボンネットを開けてオペアンプの取り付け状況を確認した。

これは香港にあるLITE Audioの手によるD/Aコンバーター、LITE DAC-AMである。といってもノーマルバージョンではなく、コンデンサーやダイオードを高品質な部品に交換したり、デュアルオペアンプ4個を半田直付けから8ピンソケットで差し換えできるようにして、そこにシングルオペアンプを取り付けられるシングル→デュアル変換アダプターを介して、高音質で定評のあるBurr-Brown製シングルオペアンプ「OPA627BP」を8個搭載したSpecial Virsionのもの。
購入して以来音質には満足していたのだが、CDTにYAMAHA CDR-HD1500を導入したのを機に、CDTとこのLITE DAC-AM Specialに出川式第2世代電源を搭載してより一層の音質の向上をみている。

今回、このオペアンプを新日本無線㈱がオーディオ用オペアンプと銘打って発売したMUSESシリーズが、小生の期待に応える音質を備えているのかを、現行のBurr-Brown製OPA627BPとの比較試聴を実施するにあたり、実際に取り付け可能かどうか調査するため、開腹手術を敢行したのだった。

Litedacam1前面にはスペシャルバージョンであることを示すSの他に、出川式電源を搭載した証であるA&R Labのシールが張られている。
インシュレーターは普通のゴム足なので、小生のセッティングはMDF製オーディオボードの上にガラス板を2枚重ねにし、その上に真鋳製の円錐を上向にして先端が丁度ゴム足を止めている十字ネジの中心を点で受けるようにした、4点支持としている。
サンプリングレートは44.1K、48K、96Kをカバーし、入力は同軸、光の他にAES入力も対応しているのはPCオーディオを意識したつくりだからだろう。
プッシュボタン式で使い勝手はそう良くないが、デジタルボリュームも付いているので、プリアンプ無しでダイレクトにパワーアンプに接続ずることもできる。

Litedacam2背面には第二世代電源であることを示すシールが張られている。
入力は同軸と光の2系統で、出力はRCA、バランス同時出力が可能な他、ヘッドフォンジャックも付属し、ヘッドフォンアンプとしての使用も想定されている。

Litedacam3ボンネットを開けた写真がこれ。
整然と並んだ基盤の横に比較的大き目のRコアトランスがあり、その下に出川式電源ユニットが見える。
小さなボックスだが、比較的余裕のある基盤の配置である。

Litedacam4出川式電源は第2世代で、コンデンサーの下に黄色のCPMユニットが見える。

Litedacam5オペアンプの取り付け状況を拡大したのがこの写真だ。
シングルオペアンプをデュアルオペアンプの回路に取り付けるため、シングル→デュアル変換基盤を介して取り付けられているのが判るだろうか。
デュアルオペアンプを取り付ける時は、このシングル→デュアル変換基盤を取り外せばいいだけだ。

ここまで確認したところで、MUSES01を4個発注して、いよいよこの土曜日はオペアンプの比較試聴ミニオフである。

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2010/01/12

オペアンプ「MUSES01」導入計画

Muses011Muses012これは、オーディオファンの集うPhile-Webコミュニティでも話題になっていた、新日本無線㈱の高音質オペアンプMUSESシリーズ。

メーカーコンセプトとして、優れたオーディオ特性はもとより、徹底的に試聴を繰り返し、人の感性に響く音を追求したオペアンプとして誕生したこのオペアンプは、小生のDACに使われているオペアンプとしては一番特性、音楽性ともに優れていると定評のあるBurr-Brown製シングルオペアンプ「OPA627BP」に比べても特性では同等かそれ以上で音楽性では上回るかも知れないという評判であり、今回これを使ってDACのオペアンプ交換と比較試聴を行おうと考えた。


通販サイトで注文したブツが本日届いたので、記念写真。

Muses013
Muses014今週末に大阪自宅でDAC開腹手術を行い、オペアンプ交換前と交換後の比較試聴をミニオフ会として行う予定。

1回路のオペアンプ「OPA627BP」と2回路入ったJ-FET入力MUSES01とが交換可能なことはPhile-Webコミュニティで情報を得ているので交換の成功率は99%以上あるが、既に馴染んだオペアンプと新品のオペアンプでは最初馴染まない可能性もあるが、それはエージングによって解決をみるしかない。

真空管なら球の違いを差し替えて楽しむことができるが、トランジスタではなかなかそのような楽しみができないが、このオペアンプ交換実験は今年初めての大きなイベントになる予感がある。

※1月14日追記
************* この日記を読まれた方より、「OPA627BPはシングル(1回路)なのでデュアル(2回路)のMUSES01との互換性はないですよ」とのご指摘をいただきました。
この点につきましては、小生のDACではシングル⇒デュアル変換8PソケットにOPA627BPを2個搭載しているので、変換ソケットを使用しなければデュアルタイプのオペアンプ1個を搭載できるようになっています。
しかしながら、「互換性」という表現は誤りですので、「交換可能」というふうに文章を訂正させていただきました************

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2010/01/11

本日の一枚(Paganini & Spoh: Violin Concerto / Hilary Hahn)

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パガニーニ作曲:ヴァイオリン協奏曲第1番ニ長調 作品6、シュポア作曲:ヴァイオリン協奏曲第8番イ短調 作品47 《劇唱の形式で》、ヒラリーハーン:Violin、大植英次:指揮、スウェーデン放送交響楽団、Deutsche Grammophon

小生の好きなバイオリニストの中では最近気になる存在となったヒラリー・ハーン
数多くの演奏をリリースしている彼女の中でも、新しい部類であるアルバムは、超絶技巧で名うてのパガニーニと渋めの曲想のシュポアによる性格の異なる2つの協奏曲。

パガニーニの演奏は早いパッセージをねじ伏せるごとくバリバリ弾かれることも多いのだが、ヒラリー・ハーンの演奏は、サラッと軽く弾いているためとても優しい演奏に聴こえる。
もっとも憂いのある響きを期待する向きにはやや控えめな甘めの色調が物足りなく感じるかもしれない。

1. Paganini: Violin Concerto No. 1-Allegro maestoso
2. Paganini: Violin Concerto No. 1-Adagio
3. Paganini: Violin Concerto No. 1-Rondo (Allegro spirituoso)
4. Spohr: Violin Concerto No. 8-Recitative - Allegro molto
5. Spohr: Violin Concerto No. 8Adagio - Andante
6. Spohr: Violin Concerto No. 8-Allegro moderato


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2010/01/10

信貴山 朝護孫子寺に参拝

1月10日は鏡開き。
この日は、家庭や職場でもお供えしていた鏡餅を割って雑煮や善哉にして食べたりするのだが、最近はそのような行事をあまり見かけなくなった気がする。
今日は、朝から大阪と奈良の県境にそびえる生駒山麓にある信貴山に行くことにした。
大阪平野、奈良盆地のどちらからもよく見えるこの生駒山は古くからの信仰の山でもあるが、数多くの登山ルートがあり、沢山のハイカーで賑わう山でもある。
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自宅からは地下鉄と近鉄電車を乗り継いで約1時間と少しの距離であるが、近鉄生駒線の信貴山下駅で下車し、近鉄バスに乗り換えて信貴山上まで一気に登る。
ハイカーなら麓から歩いて1時間程度、空いていればバスで15分弱の距離である。
バスを降りて参道を進むと、立派な仁王門が迎えてくれる。
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年末のNHKテレビで年越しの番組「ゆくとしくるとし」で、この「信貴山 朝護孫子寺」を中継していたので、ご覧になった方も多いだろう。
山麓から遠くに見える本堂が木々の中で浮かんでいるように見える。
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信貴山 朝護孫子寺はその名のとおり、西暦582年の寅年寅の日寅の刻、聖徳太子がこの山で戦勝祈願をしていると、毘沙門天王が現われ、聖徳太子はその毘沙門天王の御加護で勝利したという。
それに感謝して聖徳太子自ら毘沙門天王の尊像を刻み伽藍を創建、この山を信ずべし貴ぶべき山『信貴山』と名付けたといういわれがある。
それ以来、毘沙門天王と寅はこの信貴山 朝護孫子寺のご本尊と守り神として信仰を集めているが、それにしても、この寅は虎(タイガー)とは違い、随分ユーモラスである。
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毘沙門天王の額の周囲や本堂の欄間にはムカデの迫力ある彫り物もあって、なかなか見応えがある。
本堂内陣では僧侶による迫力ある読経の声明や経典を扇子のように広げる修法などの法要が営まれていた。
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千住院では山伏姿の僧侶による護摩焚供養が執り行われていて、絶え間ない読経の中に時折鳴り響く法螺貝の音色が厳かな気持ちにさせてくれた。
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参拝するまでは、ここまで壮麗な伽藍を擁する古刹だとは思っていなかったが、流石古都奈良の都を守り続けた神聖な場所だと、改めて思った次第。
山を降りる途中、いいにおいに誘われて買い求めた、信貴山名物寅まんじゅうをパチリ!
鯛焼きの寅バージョンだと思えばなんでもないが、信貴山で買い求めるから参拝記念にはうってつけのお土産である。
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今回は、参拝目的で行ったが、今度は麓からの登山ハイキングで訪ねてみようか。

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2010/01/09

お正月はRay邸で音楽三昧

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20100103ray2正月気分も徐々におさまってきた3日の午後、ご近所に住むオーディオ愛好家のご自宅を訪問する機会に恵まれました。
SNSのmixiPhile-Webコミュニティを通じて知り合ったRayさんとnaskorさんには、昨年リフォーム後の小生宅にお招きしてのミニオフ会を行い、その翌日にはnaskorさん邸daisuke邸の相互訪問も行いましたが、Ray邸だけは訪問叶わずの状態でした。

Ray邸を訪問されたオーディオ愛好家は数多くいらっしゃいますが、その全員が絶賛するというオーディオルームとそこで奏でられる音楽の素晴らしさを、体験できるのは何時になるのかなと思っていましたところ、その時期は思いの外早くやってきました。

naskorさんより、年末年始にRay邸でオーディオ工房・神奈川テレビジョンから、真空管式CDプレーヤー、TRV-CD4SEをベースにチューニングされたA.k premiumが試聴のために届いているので、聴きに行きませんかというお誘いに、断ることなんかできません。

昼過ぎにnaskorさんが車で迎えにきていただきRay邸へ向かいます。
小生宅からは空いていれば車で15分程度の近さです。

奥様に淹れていただいた美味しいコーヒーをいただきながら歓談したところで、早速リスニングに移ります。
最初はCDから聴いていきます。

写真から拝見していて、マッキンのアンプにホーン2WAYスピーカーという組み合わせからは、エネルギー感たっぷりの厚みのある音を想像していましたが、それに加えてサーロジックのSWと村田のSTWとで再生帯域を拡大された音は、極めてニュートラルかつダイナミックでしかも耳障りな音を一切出さず、温度感と実在感のある暖かいサウンドが目を閉じるとそこに出現します。

また、部屋の設計から内装材の吟味に入念な施工によって、サロンコンサートをも可能にする程の残響があり、
これによって、聴感上ではコンサートホールで奏者が演奏しているという感覚そのままが、この素晴らしい音響空間で再現されているようです。
これには参ってしまいました。

ゆったりとしたソファーに座り、目の前に現れたステージから放たれる音楽の快感に身を任せてしまい、ここまでに至る細かなセッティングノウハウなどのお話を訊くことさえ忘れてしまってました。

途中、CDとSACDによる5.1chマルチによるサウンドステージの違いも体験させていただきましたが、立体ボリュームの大きな大編成オケだと、マルチの3D再現性のメリットが発揮されるようで、立体的でしかも定位のしっかりした好ましい音楽再生でした。

Ray邸のシステムを構成する機器がどれだけの試行錯誤を経た結果今に至っているのか、想像するだけでも気が遠くなるような努力の賜物だと思わずにはいられません。

Rayさんはそんなことよりも、オーディオ工房さんから試聴を依頼されたTRV-CD4SE-A.k premiumのプロトタイプが如何に素晴らしい音を聴かせてくれるかを熱く語ってくれて、比較試聴を開始しました。
小生達が聴かせていただいた時には既に、真空管の比較試聴による評価が出ていた後でしたので、真空管の差換えによる差を確認することはありませんでしたが、一体型CDPとしては非常に音楽性も高く素晴らしいものだと感じました。

Ray邸のCD再生環境はエソテリックのフラッグシップP0sに高精度外部クロックを導入し、DACには同じくエソテリックのD-70VUという、国産では最高峰の機器を導入されていて、CDから取り出される情報量や音の色数は流石にこの方が上だと感じさせます。

しかしながら、Rayさんをして15分の1の価格でしかないこの一体型CDPからは、アナログディスクを聴いているかのような音楽性溢れる音が出てきて、このように聴き比べれば違いが解る程度の差でしかない、と言わしめたのは凄い事だと思います。
小生も、これだけを聴いていればそれで幸せかなとも思いました。

その後、naskorさんが持ってこられたアナログレコードを聴き始めてからは、デジタル再生が失った何かをしっかり残している音楽性の高い再生音にうっとりしてしまいました。
同じ演奏をCDで聴くと、スペックではS/N比やチャンネルセパレーションなどの特性はデジタルが優れているはずなんですが、聴感上はその逆の結果です。
アナログ再生に夢中になられているRayさんnaskorさん、その他のオーディオ愛好家の気持ちがよくわかりました。

昼過ぎから夕暮れ時まで、時間を忘れて音楽三昧の至福の時を過ごさせていただきましたことを、感謝いたします。
照明の入ったオーディオルームはムード満点で、思わず写真に収めさせていただきました。

Rayさん大変ありがとうございました。

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2010/01/08

本日の一枚(Terra / Mariza)

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ポルトガルの演歌ともいえるファド。
独特の物悲しいうたいまわしの歌にポルトガルギターが絡む。
Marizaはその中でも、秀逸な歌唱力と独特な透明感ある歌声で人々を魅了している。

最新アルバムであるこのTerraは、コンチャ・ブイカ、 ティト・パリスの参加する曲も入っていて、それぞれの歌手の個性がとてもよく感じられる秀逸なアルバムである。

通常盤では14曲収録だが、このUS盤には最後に英語で歌うボーナストラックが付いている。

1. Ja Me Deixou [Now It's Left Me]
2. Minh'alma [My Soul]
3. Rosa Branca [White Rose]
4. Recurso [Recourse]
5. Beijo de Ssaudade [Kiss of Yearning]
6. Vozes Do Mar [Voices from the Sea]
7. Fronteira [Frontier]
8. Alfama
9. Tasco Da Mouraria [Tavern in Mouraria]
10. Alma de Vento [Soul of Wind]
11. Se Eu Mandasse Nas Palavras [If Words Could Do My Bidding]
12. As Guitarras [Portuguese Guitars]
13. Pequenas Verdades [Little Truths]
14. Morada Aberta [Open House]
15. Smile [*]

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2010/01/02

剣岳点の記を観てきました。

2010年初めての映画鑑賞は、以前から観たかった剣岳点の記が、近くのミニシアターで正月上映していたので観に行きました。

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実話に基づくというストーリーに沿って展開するドラマも良かったですが、なんと言ってもこの美しい山岳映像。
良い映画で年が明けました。

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2010/01/01

2010年の元旦を迎えました

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2010年明けましておめでとうございます。
今年は寅年ですね。


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朝早く起きて初日の出を拝みに行きました。
今年は満月の時期と重なっていたため、日の出前に西の方角に沈み行く満月を拝む事もできてラッキー(^_^)v
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やや雲が広がっていましたが、自宅近くの高台から東の空を望むと、工事中のビルの上に段々と輝きを増しながら登ってくる初日の出を拝む事ができました。
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自宅でお屠蘇をいただき、雑煮と御節料理で腹ごしらえしたら、早速正月恒例の三福参りに出かけました。
先ずは電車で、西宮にある門戸厄神東光寺にお参りして厄払いの護摩木を奉納してから、今度は宝塚にある大本山中山寺から山上にある奥の院を目指します。
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麓から山上にある奥の院までの参道は山道そのもので、ところどころにこのような石仏が参拝者を見守ってくれています。
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中山寺奥の院はその昔、聖徳太子が修行のため開かれた由緒正しい場所であり、修行の滝の飛沫が凍りつくほどの寒さでした。
ここで、創建以来枯れたことのないという大悲水をポットにいただいてから山を降ります。
この水で明日朝のコーヒーを淹れることにしましょう。
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中山寺奥の院から今度は清荒神清澄寺の方角に下っていきます。
清荒神の参道は沢山の出店屋台が出ていて、ここでは名物の明石焼きをいただきます。
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朝9時過ぎに出かけた三福参りで、また新たな気持ちで今年一年よろしくお願いします。

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