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2010/05/31

東京交響楽団 第57回名曲全集

20100530muza1昨日土曜日に続いて5月30日、日曜日の昼のミューザ川崎シンフォニーホール
今日は今年20回目のコンサート、東京交響楽団第57回になる名曲全集の日。
昨日聴いたモーツァルトマチネが素晴しかったので、今日のコンサートも当日券で聴くことにした。
20100530muza2コンサート開始前にはこのように手回しオルガンの演奏が行われるのが、ここミューザの慣わし。
サントリーホールは機械仕掛けのパイプオルガンが鳴り出すのだが、ミューザは人間が手回しするのが可愛らしい。
20100530muza3日曜日の昼下がりのコンサートなので座席はほぼ完売に近かったが、幸いにもステージ左サイドのC席2LA4列12番を取ることができた。
ここならステージからも程よい近さで、管楽器のベルから出る音は間接的に聞える位置だが、指揮者がよく見える席で3000円とリーズナブルである。
ここから見るステージはこんな感じ。
座席から後方の3階4階席を見る。
ステージからは正面になるが高さがあり音響も良いミューザの座席としては一番距離がある席で、3階席でもB席4000円であることを考えると、ステージ横の席はオケの配置が逆になること以外は、ワインヤード形式ではとてもお得な席だ。
20100530muza4今日の演目は、指揮にユベール・スダーン、シューベルト作曲、交響曲第4番ハ短調D.417「悲劇的」休憩をはさんでメインはシューベルト作曲、交響曲第8番D.944「ザ・グレイト」というオール・シューベルトプログラムだ。

第4番は、1stVn、2ndVnが4プルト、Va、Vcが3プルト、Dbが2プルト、管楽器がいずれも2管編成という室内管弦楽団を思わせる小編成で演奏された。
指揮者は指揮台を使わず指揮棒も持たずにステージに現われ、躍動するような指揮ぶりでオケを引っ張っていた。
指揮者の解釈なのか、バイオリンからコントラバスまでが音が中空に拡散するような、非常に歯切れがよい弦楽器のボウイングが特徴的な演奏。

メインの第8番「ザ・グレイト」は弦楽器の人数が約2倍と拡大されてステージを埋め尽くしたが、管楽器は基本2管編成のままでホルンも3本と最小限とシンプルな編成。
他のオケがこのシンフォニーを演奏する場合は、管楽器が3管編成ホルンも5本と全奏部用のサブを付けるのが多いことを思うと、できるだけシンプルな編成でという、これも指揮者の意向と思われる。

20100530muza5流石に大編成なので指揮者も指揮台の上に立つが、指揮棒を使わないのはユベール・スダーン氏の指揮スタイルか。

最初の4番の歯切れの良い演奏とはうってかわり、叙情的でロマンティックなとても柔らかい響きの演奏で、特に木管楽器ソロパートのアンサンブルが素晴しい出来栄えで、やはり東京交響楽団は弦楽器よりも管楽器が優れているオケだと再認識した次第。
といっても弦全体が弱いわけではなく、チェロやコントラバスは素晴しいけれど、1stVnに比べると2ndVnとVaが僅かに弱く、響きや旋律の絡み合いの部分では指揮者も指示を盛んに出して豊かな響きと対旋律の妙を引き出そうとしていた。

演奏の解釈はオリジナリティがあり、他のどの指揮者とも違う、ユベール・スダーンの「ザ・グレイト」がそこにあった。
1楽章だけで完結しているかのような完成されたコーダを持つ第1楽章。
やや速めのうねるようなリズムにオーボエソロを中心とした旋律が乗った叙情性溢れる第2楽章。
まるでダンスを踊っているごとく体をくねらせる指揮者に合わせて躍動するスケルッツォと対照的にのんびりした響きのトリオが見事な第3楽章。
そして、特徴的なリズムを永遠に刻み続ける弦楽器と木管楽器の掛け合いに、金管群が華麗で重厚な響きを重ねあわせていく壮麗な第4楽章。

演奏時間の長さを忘れて、できれば永遠に、このリズムとメロディの繰り返しの中に身を置いておきたいとも思えるほど素晴しい、ザ・グレイトシンフォニーであった。

土曜日のモーツァルト・マチネーでオーボエ協奏曲を吹いた主席オーボエ奏者の荒絵里子氏が、2楽章の聴かせどころでも大活躍で、演奏終了後に大喝采を浴びていた。

久々にプロオーケストラの演奏会を堪能した週末の2日間であった。

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2010/05/30

出水電器5月度試聴会

20100424allion昨日は、恒例となっている出水電器西蒲田試聴室のイベントに参加してきた。
今回は特に大きなイベントもなく常連5名というこじんまりとした会だったが、その分持ち寄ったCDを思う存分の音量で鳴らして日頃の鬱憤?を晴らしたり、自身の音の再確認を行ったりと楽しめる会だった。

集まった5名は聴くジャンルは様々だが、全員が専用電源工事を施工した方ばかりで、共通の話題には事欠かない。
普段は、「オーディオが趣味で専用電源引いてます」とか「ケーブルの材質や部屋の共振がどうのこうの」などというと変わり者に思われるのだが、趣味を同じくする方たちとなら思う存分話ができる。

これはどの趣味でも同じことなんだろうが、だからこそこのようなイベントに人は集まってくるのだろう。

今回のイベントで何が変わっていたかというと、インターコネクト、SPケーブルが全て前回のイベントで大きな反響を呼んだ新興メーカーアスカ工業のものになっていたこと。
一聴して感じるのは「透明感」、歪を感じさせないピュアな音といったところ。

持ち込んだCD-Rの読み取り不調が残念だったが、他の参加者が持ち込まれていたCDの再生には特に問題がなかったのでメディアメーカーの材質の問題も多分にあったのだろう。

試聴会終了後は恒例となっている懇親会で、夜遅くまで思う存分オーディオ談義に花を咲かせ、またの再会を約束してお開きになった。

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2010/05/29

ミューザ川崎モーツァルト・マチネ第1回演奏会

20100529muza15月も終わりだというのに今にも雨が降りそうで肌寒い土曜日の朝のミューザ川崎シンフォニーホール
今日は今日は、5月に入って3回目、今年19回目のコンサートで、東京交響楽団の音楽監督であるオランダ生まれの指揮者ユベール・スダーン氏の発案になるという、土曜日午前中のオール・モーツァルトプログラムによるマチネコンサート
20100529muza2指揮はユベール・スダーン、演奏は東京交響楽団モーツァルト・プレーヤーズという特別編成の小型オーケストラ。
休憩なしで1時間15分余りのコンサート料金が、全席指定で3500円という、日頃の疲れを週末朝のミニコンサートで癒して欲しいということ。
演奏曲目は、モーツァルトが8歳の時に作曲したという。交響曲第1番 変ホ長調 K.16、オーボエに東京交響楽団の主席オーボエ奏者の荒絵理子氏を迎えて、オーボエ協奏曲 ハ長調 K.314/285b、そして最後に交響曲第36番 ハ長調 K.425「リンツ」
20100529muza3
1stバイオリン8、2ndバイオリン6、ヴィオラ5、チェロ5、コントラバス2、オーボエ2、ファゴット2、ホルン2、トランペット2、ティンパニ1という小編成の東京交響楽団モーツァルト・プレーヤーズだが、ワインヤード形式で音の響きがとても良いミューザ川崎では、かえって音の見通しがとてもよく感じる。

演奏スタイルは、指揮者のユベール・スダーン氏の解釈により、弦楽器の奏法はピリオド奏法を採用して、古楽器アンサンブルのようにノンビブラートによる独特のサウンドを響かせ、ティンパニも古楽用の小型のものを使用していた。
弦楽器、管楽器ともにモダン楽器であるが、この特別編成のモーツァルト・プレーヤーズは、モーツァルトが活躍していた当時の演奏法を用いることで、古楽アンサンブルのような新鮮な響きを聴かせてくれた。

また、オーボエ協奏曲の独奏が素晴しい演奏で、演奏終了後に盛んな拍手で4度もステージに呼び戻されるほど。
指揮者も指揮台を使わない室内合奏スタイルで、聴衆とともに音楽を楽しむというリラックスした雰囲気で演奏会が進行していった。
休憩なしで11時開演で12時15分終了という短い時間であったが、密度の濃い楽しい演奏会であった。

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2010/05/25

新緑の大山崎山荘

20100523oyamazakisanso1梅雨を思わせる雨の肌寒い日曜日の朝。
早起きして向かったのはJR山崎駅から徒歩10分強の天王山山麓に佇む大山崎山荘
開門前はこのように扉が閉められていた。
20100523oyamazakisanso2午前10時きっかりに開門され山荘への径を歩くと、新緑の中に佇む山荘が見えてきた。
いつ来てもこの山荘は美しい。
20100523oyamazakisanso3今年はバリアフリー化工事のため永らく休館になるとのことだが、今は企画展「美しきカントリーライフ」が行われていた。
20100523oyamazakisanso4小雨の中、訪れる人も少ないと思っていたら大間違いで沢山の人が来ていたのには驚き。
20100523oyamazakisanso5おなじみのバーナード・リーチや濱田庄司といった民藝運動の陶芸家達の作品に加えて、黒田辰秋らの木工作品なども展示されていて、楽しめた。
20100523oyamazakisanso6今はアサヒビールの所有となっているこの大山崎山荘だが、もともとは大阪船場の実業家、加賀正太郎の別荘として建設された。
戦後人出に渡った時期もあったが、加賀正太郎がニッカウヰスキーの設立に関わっていた縁からアサヒビールが買い取って美術館として再生したという。
20100523oyamazakisanso0安藤忠雄設計の地中の宝石箱といわれる新館は地下にあり、モネの睡蓮が5作も所有されている。
20100523oyamazakisanso7大山崎山荘から送迎バスで阪急大山崎駅まで送ってもらい、駅前にある古民家を回想したイタリアンレストランでランチ。
20100523oyamazakisanso8ランチといってもコースになっていて、どれもが美味しく、そして美しい。
20100523oyamazakisanso9_2前菜から、冷製スープ、サラダ、パスタ、そしてデザートに飲み物まで食べるとお腹一杯になった。
20100523oyamazakisanso10

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2010/05/16

横浜国立大学管弦楽団第94回定期演奏会

20100516ynuorch15月ももう半ばだというのに肌寒い日が続いたせいで風邪を引いてしまった。
先週はじめからこじらせた病状がいよいよ悪化してしまったため、病院で点滴を打ってもらい2日続けて午後休みをとって寝込んでいた。
大事をとったおかげで、日曜日には随分快方に向かったので、JR大船駅近くにある鎌倉芸術館へ向かう。
20100516ynuorch2今日はmixiで知り合いになったN氏と初めてのコンサートオフ会。
横浜国立大学管弦楽団の第94回定期演奏会を聴きに来た。
N氏は、年間コンサート回数はそれほど多くはないが、海外有名オケやアーティストの来日公演をサントリーホールの特上席で観賞するのを楽しみにされており、またハイヴィジョン放映される内外の演奏会ライブを欠かさずBDに記録保管されたり、数多くのクラシック音楽CDやSACD、DVD、BDなどをコレクションされており、生演奏の回数以上に数多くのコンサートを自宅視聴されている。
20100516ynuorch3今日お誘いした横浜国立大学管弦楽団の定期演奏会であるが、1959年創立というから、既に創立51年を数える伝統ある学生オケであり、また南関東エリアでは音響に優れたホールであるということから、日頃有名プロオケばかりを聴かれているN氏に、アマチュアオケの魅力を紹介する意味合いもあったが、毎年団員が入団また卒団して入れ替わる学生オケ故に、演奏技術の習得度合いは聴いてみないとわからないところもある。
20100516ynuorch4さて、本日の演目であるが、指揮者には洗足学園音楽大学教授でもある河地良智氏、ピアノ独奏に同じく洗足学園音楽大学非常勤講師の松浦健氏を迎え、グリンカ作曲:歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲、ラフマニノフ作曲:ピアノ協奏曲第2番ハ短調op.18、休憩をはさんでドヴォルザーク作曲:交響曲第7番ニ短調 op.70というもの。
20100516ynuorch5ホールを入るとガラスで囲まれ竹林を模した中庭があり、ゆったりと芸術を楽しむ雰囲気を作り出している。
ここ鎌倉芸術館大ホールは、シューボックス型を基本として作られ、前後でやや幅をすぼめた形とすることによって、豊かな音の響きを実現しているといい、客席は3階まであり座席数は1500と立派なものである。
20100516ynuorch6_213時20分開場だが自由席ということで30分前から並んだのだが、その時は既に長い行列が出来ていて心配だったのだが、運良く1階中央前側の8列21-22の2席を取ることができた。
ここから見たステージや会場内の様子はこうなっている。
20100516ynuorch7天井高は十分、後方を振り返ると3階席まで十分な奥行きもあって、良好な音響も期待できる。
20100516ynuorch8さて、その演奏であるが、トップレベルのバイオリンをはじめとする弦楽器群が軽快で歯切れの良いサウンドを奏で、ホルン、フルートが安心して聴ける木管楽器群、やや小音量だが安定したアンサンブルを聴かせた金管楽器群と、伝統ある学生オケの名に恥じないレベルの演奏を繰り広げてみせた。
2曲目のラフマニノフであるが、独奏の松浦氏の演奏は堅実で派手さはないが、重厚な弦楽器の響きの中から宝石のように輝くようなピアノタッチを響かせて、ラフマニノフの世界を構築してみせた。
アンコールを求める聴衆の拍手に応えてショパンの小品を弾いてみせたのだが、これまた内省的な独特の世界を垣間見せてくれた。
20100516ynuorch9メインのドボルザーク7番であるが、指揮者の河地氏が繰り出す指揮に応えて縦横にうねるコンミスに率いられたバイオリン群が秀逸。
続いてチェロ、ヴィオラと弦楽器群がスラブ民謡から曲想を得たメロディを奏でるところに木管楽器群が厚みのある響きを重ね合わせていく様が、聴いていて心地よい。
圧巻だったのが3楽章のスケルツォ。
ヴァイオリンの奏でる第一主題にチェロの奏でる第2主題が絡み合いうねる様は、まるでタンゴで絡み合う男女の足を彷彿とさせる。
これで一気に盛り上がったまま、終楽章は安定した演奏技術と若さゆえの情熱で最後まで息つかせぬ演奏だった。
アンコールには、これもドボルザークのスラブ舞曲で会場が興奮の坩堝と化した。

先週のアマチュアオケと比べると演奏水準は格段に上で、音楽性も十分に備えた横浜国立大学管弦楽団。
秋の第95回定期演奏会は12月18日(土)昼にミューザ川崎でチャイ5と演るというから、お気に入りリストに早速入れておこう。

開場の興奮と熱気をそのまま共有したN氏と、クールダウンを兼ねて大船駅前の喫茶店で反省会を行い、またコンサートオフ会でお会いすることを約束して帰宅の途についた。

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2010/05/09

H邸訪問&YOKOHAMA♪グリーンオーケストラ第5回定期演奏会

20100509hijiyan15月連休明けの日曜日。
久しぶりに訪れたH邸。
100均で仕入れたグッズを見事にオーディオアクセサリーへと変身させる特技をお持ちのH氏が編み出したグラスマーブルインニュレーター®
20100509hijiyan23点支持で機器を支えると、特に古めの機器には抜群の効果があるという。
20100509hijiyan3SPはB&W:802D、SACDプレーヤーはDENON:DCD-SA1、プリメインはSANSUI:AD-D707。
いずれも出川式第2世代電源を搭載したものだ。
前回の訪問から変ったところといえば、このグラスマーブルインシュレーター位だが、壁や天井に張られた音響対策グッズのほうも微妙に変化しているらしい。
2世代も前の国産中級アンプが出川式電源を得て、鳴らし難いB&Wを朗々と歌わせている。
響きがとても豊かでしかも明瞭。
H氏がコンサートで好んで座る指揮者かぶりつきの前列で聴く音楽がそこにある。
地を這うコントラバス、ホール一杯に鳴り響く大太鼓、そして天から降り注ぐ天使の歌声。

小生が持ち込んだMARIZAを聴かせてもらう。
やはりステージ最前列で聴くサウンドだ。
やや太めだが等身大のMARIZAがそこに立って歌っている。

最後にアース・ウインド&ファイアを聴く。
タイトでしかも重量感のあるリズムセクションに支えられノリの良い演奏が延々と続く、当に80年代全盛のディスコサウンド。
20100509yokogreen1お昼過ぎにH氏邸を後にして二人で向かったのは、横浜市都筑区にある都筑公会堂。
アマチュアオケ、YOKOHAMA♪グリーンオーケストラの第5回定期演奏会だ。
指揮者に洗足学園大学客演教授の安彦善博氏を迎え、曲目はベートーベン作曲、交響曲第5番ハ短調「運命」、休憩をはさんで、チャイコフスキー作曲、交響曲第5番ホ短調という、有名曲を揃えた演奏会だからか、会場に着いたときには当日券が売り切れで一瞬焦ったが、開演間際にスタッフが機転を利かせて会場の空き席具合から、10名近くを当日券売り切れのまま入れてくれたので、演奏開始直前に指揮者かぶりつきというH氏推薦の席にありつくことができた。
20100509yokogreen2_2創立5年ということから団員もまだ40名ほどで、三分の一はエキストラという編成だからか、構成のきっちりしたベートーベンでは縦のラインがなかなか揃わず、第1楽章ではヲイヲイ(~_~;)という場面もあったが、団員の緊張が解れだした3楽章あたりからは、なかなかノリのよいサウンドを奏でだしてきた。
20100509yokogreen3総席数が600余席という小規模な多目的ホールのためステージがやや狭く、弦楽器奏者の弾く弓が隣の奏者に当たりそうで当たらないという緊張感もあり、ボウイングにぎこちなさがあったが、皆汗だくで熱演する様はこれぞアマチュアオケの醍醐味であろう。
チャイ5の方が伸び伸びとした演奏で、金管もここぞとばかりに咆哮する様がどこかロシアのオケを彷彿とさせた好ましさがあった。
20100509yokogreen4まだまだ発展途上のオケではあるが、これから演奏会を重ねる毎に進歩を遂げていく予感のある心底楽しめる演奏会であった。

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