慶應義塾大学医学部管弦楽団 第34回定期演奏会
今日は10月三連休の初日。
午前中は仕事のため東京で過ごすことになったので、帰宅できない代わりにこの連休はコンサート三昧とすることにした。
夕方にJR大井町にある品川区立総合民会館きゅりあんにやってきた。
今日は今年38回目のコンサート、慶應義塾大学医学部管弦楽団の第34回定期演奏会。
日本有数のマンモス大学、慶応義塾には数多くのオケが存在するが、このオケは医学部学生を中心に結成され、1977年に第1回演奏会を開いて以来、年1回の定期演奏会の他、慶應病院や日赤医療センターなどでも定期コンサートを開くなど、医学を志す学生らしい活動を行っている。
本日の演奏会は入場無料のため、開演前には長い列が出来ていたが、幸いにも1人の身軽さで前列から6列目の真ん中に席を確保。
指揮者は各地の学生オケなどを指導されている佐藤雄一氏、演奏曲目は、ブラームス作曲:大学祝典序曲、チャイコフスキー作曲:バレエ組曲「眠れる森の美女」より、メインは今年生誕200年となるシューマン作曲:交響曲第4番ニ短調というもの。
配置はバイオリンが左右に配置される両翼型、ステージ一杯に並んだオケの団員はやや窮屈そうなほど。
演奏レベルはトップレベルではないものの、猛練習?の成果でアンサンブルの破綻はほとんどなく。学生らしくひたむきで真剣な演奏に、どんどん引き込まれていく。
特に良かったのはチャイコの眠れる森の美女のフィナーレとなるワルツ。
弦と木管、金管のアンサンブルが絶妙に絡み合い、チャイコフスキーの世界を再現していた。
よほど演奏に没入していたのだろうか、コンミスは演奏終了後に涙を見せていた。
休憩をはさんだメインのシューマンはほとんど連続して演奏され、ここでも金管楽器が素晴しいサウンドを披露して、フィナーレまで一気に駆け抜ける。
指揮者の佐藤雄一氏はわかり易いタクトさばきで、メリハリをつけやや誇張気味の演奏解釈で、シューマンの荘厳なドイツ音楽のサウンドを作り上げていた。
久しぶりの学生オケの演奏会だったが、とても楽しめる演奏だった。
欲をいえば、これだけの大所帯で演奏水準も高いのだから、もっとステージサイズに余裕のある大型ホールで演奏するのを聴いてみたいことだろうか。
そう思える楽しい演奏会であった。
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