5枚のMystery Sonatas/Biber
ハインリヒ・イグナツ・フランツ・フォン・ビーバー(Heinrich Ignaz Franz von Biber)が1674年に作曲したヴァイオリンソナタ集「ミステリーソナタ」は、スコルダトゥーラ (変則的調弦)によって、通常の調弦では演奏不可能な曲を演奏家脳とした15曲のソナタとパッサカリアの16曲から構成されたユニークなヴァイオリン・ソナタ集です。
各曲には新約聖書に基付く標題(「受胎告知」、「キリストの降誕など)が付けられおり、そのため「Mystery Sonata(ミステリーソナタ)」とか「Rosary Sonatas(ロザリオのソナタ」「Rosenkranz Sonata(ローゼンクランツ・ソナタ)」などと呼ばれています。
後のバッハが作曲したヴァイオリンソナタにも大きく影響を与えた名曲ですが、その独特の調弦技法のため、演奏会では4種の別々に調弦された楽器を弾きこなさなければならないため、実演を聴く機会はほとんどありません。
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コメント
cさん、ミステリーソナタの世界は深いです。
未だ聴いてない名演奏が無いか?再び興味が湧いてきました。
投稿: 椀方 | 2013/06/28 12:34
先日はありがとうございました。
ロザリオソナタをこれだけコレクションされている方も珍しいですね。
最近はコンサートのプログラムにも散見されますが、オーストリアバロックの作曲家・名演奏家として、もっと取り上げられるべきだと思います。
一番上の演奏はレコード時代から35年以上も聴き続けている音源です。非常に客観的でストイックなのですが、大げさに言えば神々しいとでも表現できるかのような演奏で疲れたときに聴くと心が洗われます。
投稿: C | 2013/06/24 19:16