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2013/06/12

河村尚子ピアノリサイタル(兵庫県立芸術文化センター)

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この日曜日に兵庫県立芸術文化センターで開催された、河村尚子ピアノノリサイタル
オーディオ関係のマイミクさんになぜかファンが多く、演奏会には欠かさず通う「追っかけ」を自認される方も。
ですが、小生には今まで縁がなかなかやって来なかったので楽しみにしていました。

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座席は1階E列33番号と、ステージ中央前寄りに置かれたピアノから程良い距離感。
ホワイエではCD販売の前に人だかりが、コンサート後にサイン会があると書いてあるので、ショパンを1枚お買い上げ(笑)

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今日のプログラムは、バロックから始まり古典派、ロマン派へと、時代を代表する作曲家の曲目が選ばれている。
バッハ:平均律 第2巻より 第12番 ヘ長調 BWV881、ベートーヴェン:自主の主題による32の変奏曲 ハ短調 Wo0.80、ブラームス:ピアノ小曲集 op.118
休憩を挟んだ後半は、ショパン:4つのバラード(第1番〜第4番)
バラエティに富んだプログラムをどう料理するのか期待が高まってきた。

コンサートが始まり、濃いグリーンが初夏を思わせるロングドレスを身にまとい、にこやかな笑顔をふりまきながら現れ、バッハの演奏が始まった。
明るく伸びやかな音色、一音一音にエネルギーがこもっている。
グールド程癖が強いバッハではないが、独自の解釈でもあるのだろうか?

続くベートーベンは、河村尚子の演奏スタイルに合っているのか、力強い打鍵の響きがホールを満たして行く。
演奏のどこにも力みがなく、透明感のある明るい音色。

ふと思ったのは、オーディオ再生のこと。
彼女の演奏は、オーディオ愛好家の心を刺激する。

ブラームスの小曲集は、流れるような旋律と重厚な和音進行が見事に合っているが、一音一音が際立つ彼女の演奏は、やや淡白な印象が拭えない。
クララシューマンとの密やかな恋心をきたいするのは、この演奏ではまだ早いというのだろうか?
それはそれで特徴的ではあるが、小生にとってはやや端正な優等生的なソツのない演奏に感じる。
ともあれ、バッハ、ベートーベン、ブラームスと、ここまではオーディオ愛好家の心を刺激するピアノの響きに満足した前半戦でした。

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休憩でホワイエではCD販売が絶好調。
ここまでの演奏が良かったからもあるが、サイン会目当ての購入もあるのだろう。

ふとステージを見ると、休憩の合間に調律師がチューニングのやり直しをしている。
いくら打鍵が強いとはいえ、弦が緩むことなどないはず?
そんな疑念が的中したのが後半のショパンのバラード集。

バラード集第一番は、冒頭から強いアタックで始まる壮麗な叙事詩。
このショパンも彼女の演奏は、一音一音がハッキリ粒立ったピュアな響きで、例えれば音階がアナログ的滑らかさではなく、デジタル的に音階が粒立って聴こえる。


壮麗な叙事詩が終わり、ブラボーコールまで沸き起こった第1番の演奏が終わり、第2番まで端正でダイナミックな演奏が続き、いよいよこれから佳境に入る3番の演奏が始まって暫くの頃。
とあるフレーズで、今までピュアな音色だった演奏に一点の滲みを感じた。
ん???
それは特定の鍵盤のチューニングが微妙にズレた音であった。
ダブルで張られた弦の1本が緩んだか?と思ったが、それは微妙な緩みで起こる音のウネリなのか、弦の巻き線が一部剥離して異音を発しているのかどちらかである。

これはこのまま演奏が続けられるのか?と小生は勝手に心配したが、彼女は委細かまわず演奏を続ける。
少しも動揺する素振りを見せるどころか、時折笑みを浮かべながら一心にピアノに向かう姿は堂々としている。
ハラハラしている小生の耳だけがおかしいのか?

4曲全ての演奏が終わり、3度目のカーテンコールの後に演奏されたアンコール曲。
シューベルト:楽興の時より第3曲を聞いたときに、アッと聴衆がが驚いたように感じた。
間違いなく音に滲みがある。
続いて2曲目のアンコール曲は、J.S.バッハ:羊は安らかに草をはむ(狩りのカンタータ BWV208)であったが、アクシデントにまったく動じることなく、演奏スタイルを貫き通した、その強心臓には感服しました。

バッハからショパンまでどの演奏が良かったか、感銘を受けたかと聞かれたらベートーベンと現時点では答えるが、そつなく優等生的な何でもこなせる演奏力が素晴らしいと思える。
これから人生経験を積んで、もっと個性が出てくるようになれば素晴らしい演奏家になれる。
ひょっとするとアルゲリッチや内田光子を凌ぐ逸材にも成長する可能性があるかもしれないが、成長途上にあることは間違いない。

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そんな複雑な思いも、サイン会に並んだところで、満面の笑顔でサインに応じてくれた瞬間、オジサンの心をグッと鷲掴みにするチャーミングな女性の魅力に、思わずニッコリと笑顔を返してしまった小生でした(笑)

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コメント

まえから五列目の右側、私も何時もピアノを聴くときには、このあたりに座ります。引く手は見えないけど、奏者の表情は良くわかります。河村尚子さんの追っかけのおじさん達は、何時もこのあたりで、うっとりとして尚子ちゃん(本当は、30を越されているので、尚子さんなのだけど)のお顔を見ているのです。先日の川口でも、同じ面々が側にいました。

ショパンのバラードは、火が出るような演奏でした。ピアノから炎が見えるような、見事な音だったのです。川口では、三曲アンコールを引いてくれました。最後の献呈は彼女の十八番です。川口のホールとピアノは、彼女の強い意志をしっかりと音にしてくれました。

音の滲みや、ずれが有るときになりますよね。でも、終わった後のサイン会(初めて並びました)では、 >オジサンの心をグッと鷲掴みにするチャーミングな女性の魅力に、思わずニッコリと笑顔を返してしまった小生でした(笑)に全く同感です(爆)。

投稿: GRF | 2013/06/13 04:57

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河村尚子さんの演奏会では、どの会場に行っても見たことのあるお顔をお見掛けします。それは、青葉台でも、みなとみらいでも、池袋でも、同じですね。昨日の川口もやはりそうでした。その方達は二通りあり、鍵盤が見える左側に陣取る方々と、指使いは見えないけど演奏中の素敵なお顔が見える右側の席です。私も右側ですね。だからといって、一番前の席では、ピアノ自体に邪魔されてお顔が見えません。二、三列目ぐらいから右の方へ45度で下がっていくの範囲が、お薦め席ですね(笑)。 演奏会場の川口のリリアホールは初めてです。川... [続きを読む]

受信: 2013/06/13 04:58

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