« 2014年2月 | トップページ | 2014年4月 »

2014/03/30

SONY HAP-Z1ES設定開始

Hapz1es1
A&&R Labの工房で、電源強化されて到着したSONYのハードディスクオーディオプレーヤーHAP-Z1ES

この週末に漸く設定を開始した。
R0010510
先ずは、ボンネットを開けてみる。
写真の上側が正面となる。
このプレーヤーにはDISKドライブが搭載されていないので、回路基板が何枚も整然と配置されている。
電源部が一方にまとめて配置され、2.5インチのHDDが、正面パネル側に配置されている。
R0010511
電源部を見てみよう。
第2世代の出川式電源搭載した証として沢山のコンデンサーが、それぞれの電源回路に搭載されている。
搭載したのは±電源が1、単電源が4、コントロール電源が1とのことだ。

R0010512
搭載されているHDDはHGST製の1TBでおそらくはVAIOにも使われていたノートPC用のものだろう。
HDDの放熱対策として、基盤部分が正面ボデイへ熱を逃がすよう取り付けられており、念には念を入れ、ボンネット内の廃熱を促すクーリングファンが備わっている。

HDDが長持ちするかどうかは、HDD基盤の熱劣化を如何に防止するかが重要だというのは、24時間365日稼動が要求されるデータセンターのサーバールーム内では、22℃程度の冷気で常に空冷された環境が用意されることを見れば得心できるというもの。

HDDから赤いケーブルが出ているがこれがSATAコネクタケーブルなので、ここを流れるデジタル信号のシールド対策を行う。

R0010515
カーボンマイクロコイルをシリコーンゴムに練り込んだCMCシートとアルミシートを巻きつける。
CMCシートは、一時品切れ状態だったそうだが、今は順次発注も受けているようだ。

R0010516
ケーブルに対策した後がこれ。
最後にボンネット裏側にアルミシートを貼り付けて共振対策をして閉める。

R0010522
外付けHDDとして用意したWDのグリーン4TBをアルミケースに収める際にも、SATAケーブルにCMCシートとアルミシートを巻きつけた。

R0010523
USBケーブルにも同じ対策を施す。

R0010524
ラックには、コーリアンボード上にαGELチップを使って設置し、外付けHDDとともに収めたところがこの写真だ。

さて早速音出しとしたいところだが、このHDDオーディオプレーヤーは一般のネットワークオーディオプレーヤーと違い、あらかじめ内蔵か外付けのHDDに音楽データを転送しておかないと再生ができない。
R0010526
そのためには、無線LANアダプアーが内臓されているとはいえ、一度に大量のデータを転送するには、速度が速い有線LANが一番ということで、NASが繋がったルータに直結するよう配線を行った。
普段は無線で接続しているノートPC用にも有線LANケーブルを用意して、さあ準備万端。

R0010527
勇んで本体の電源をON・・・・・

電源ON後に外付けHDDを認識して、フォーマット開始を要求するメッセージが出たので開始したところがこの画像。

4TBのフォーマットを、ext4方式でフォーマットする時間がどれだけかかるか初めての経験ですが・・・・・この日記を書いているのは開始後18時間後ですが、未だ終わりません!?

これからどうなるんでしょうか!?(汗)

| | コメント (2)

2014/03/21

SONY HAP-Z1ES導入準備・外付けHDDについて

Hapz1es1
HDDプレーヤーとして導入を決めたSONY HAP-Z1ESだが、出川式電源搭載のためA&R Labにドック入り中。
その間に、USB接続の外付けHDDが先に届いたので、組み立てを行った。

Hapz1es_rear
何故内蔵で1TBのHDDが入っているのに、外付けHDDが必要か?だが、DSDファイルのデータサイズがクラシックだとシンフォニー1曲で2~3GBになるため心もとなく感じたから。

HDD容量についてであるが、容量1TBなら1TBまで保管できるか?というと、実際の運用ではその3分の2の600GB程度、HDDを長持ちさせようと安全をみると半分の500GB程度が限度だと考える。
B17a90c0653f44ca81ed29814855946e_12
小生が現在使用中のYAMAHA CDR-HD1500では400GBのHDDを入れているが、既にCDアルバムが450枚入っているので、1枚平均で0.6GBだとしても270GBになっていて、既に67%の危険水域に入っている。

なので、新しくアルバムをリッピングする代わりに聴かなくなったアルバムを削除することにしているが、PCと違ってHDDの最適化処理ができるわけでもなく、断片化されたデータをトレースするHDDの負担が増していると想像でき、いつHDDクラッシュに見舞われてもおかしくない。

予備としてもう1枚HDDをストックしているのだが、悲しいかな内蔵したHDDを取り出してHDDコピーを試みたのだが、外付けHDDケースに入れても認識しなかった。
もしかすると、PCメーカーのサポート技術者が使うHDDコピー機を使えば、丸ごとコピーが可能かも知れないが。

だから、今のHDDがクラッシュしたら、1からリッピングし直しする気の遠くなる作業が待っている。
51yl2devzkl_sl500_aa300_
話が長くなったが、そういうわけで1TBといえども安心はできないので4TBの外付けHDDを導入した。

内蔵するHDDはWDのグリーン4TBの省エネタイプで発熱も少ないと思われるが、念を入れて熱伝導の良いアルミケースにファンも内蔵したケースを選ぶことにした。

Body

HDDを長期間にわたり安定作動させるためには、データ容量を半分程度にとどめる他にも、HDDに張り付いている回路基盤の温度が高くならないように放熱対策を十分にすることがある。

一体型で販売されているものの中には薄型でファンレスのものも静かだとして人気があるが、小生が選んだのはアルミケースにファンが付いたハードディスクケースを選んだ。

R0010498

HDDケースに収めたところがこれだ。
ドライバーなど工具を使わずにケースからHDDを取り出すこともできるし、何よりHDDにケースが密着して内部の熱を躯体の外側に逃がす構造のうえ、ファンが内蔵されているのも好ましく思える。

早速PCに接続して動作テストと思ったが、HAP-Z1ESの場合フォーマット規格がEXT4とのことで、一旦ここでお預け状態となった。

本体が届くのが待ち遠しい今日この頃である。

| | コメント (0)

2014/03/15

SONY HAP-Z1ES導入準備その後

Hapz1es1
DSD再生に対応したHDDプレーヤーとして導入準備を進めている、SONY HAP-Z1ES

拙宅のリビングオーディオ環境では、限られたラックスペースにどう押し込めるかが大きな課題であった。
そこで今までスペースを占めていたDACを、花梨材のBOXを製作してラックの外に出すことにした。

銘木の通販サイトで指定サイズにカットしてもらい、木工ボンドで接着するだけの簡単な構造だが見た目は中々。
早速BOXに収め足元はαGELでマウントした。
R0010496
これで、ラックに収納スペースができた。
寸法を測るとピッタリ収まる。
R0010497

現物はショップで動作確認後、A&R Labの工房にて出川式電源搭載をお願いしており、出来上がり次第到着する予定だ。
その他には、デジタル信号ラインへのCMCシート対策が待っている。
51yl2devzkl_sl500_aa300_
USB接続の外付けHDDは、Western Digital製の4TB(WD40EZRX)を、冷却性能が良さそうなアルミ製ファン付きHDDケースに入れ、内蔵の1TBとあわせて運用する予定。

CDのリッピングソフトは、dBpoweramp CD Ripperを使用してAudioGateと併用する形でフォルダ作成や、ジャンルやアーティスト、アルバムタイトル、曲名表示などのデータの他にアルバムアートの関連付けを行っている。

果たしてスムーズに導入できるかどうか?

| | コメント (1)

2014/03/09

下野竜也・シューマン&ブラームス・プロジェクト第1回(芸術文化センター管弦楽団特別演奏会)

兵庫県立芸術文化センターのレジデンスオーケストラである兵庫芸術センター管弦楽団(PAC)指揮者の下野竜也が、毎回ソリストを招いて行う特別演奏会。
その名を「下野竜也・シューマン&ブラームス・プロジェクト~シューマン交響曲&ブラームス協奏曲 全集~」といい、4回通し券が1万円で発売になっていた。
4250311265_20131023121256
下野さんの指揮による演奏は何度か聴いたことがあるが、若手の中でも素晴らしい感動を与えてくれる指揮者の一人だと思う。
その下野さんが、今回の特別演奏会シリーズをこのように語っている。
「 ほぼ毎年の様に共演させて頂いておりますPACオーケストラと素敵なプログラムを組ませて頂く事が出来ました。
シューマンとブラームス。共に、我々に偉大な作品を遺してくれたドイツロマン派の巨匠です。そして、二人を語る上で、絶対に外せない女性の存在。クララ・シューマン。
それぞれに、それぞれの作品に、このクララとの関連が、直接、間接的にあると言われている今回演奏される作品達。
これらを集中的に取り上げる事は、とても刺激的です。
先入観に捉われない演奏が実現出来るPACオーケストラと、今、いちばん聴きたいソリスト達との共演でお送りするシューマン・ブラームスシリーズ。どうぞご期待下さい。」

そしてその演奏会のプログラムは次のようになっていた。

【第1回】2014年 3月 8日(土) 15:00
ブラームス : ピアノ協奏曲 第1番 ニ短調 op.15(ピアノ独奏:小山 実稚恵)
シューマン : 交響曲 第4番 ニ短調 op.120

[第2回] 2014年 4月 5日(土) 15:00
ブラームス : ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 op.83(ピアノ独奏:河村 尚子)
シューマン : 交響曲 第3番 変ホ長調「ライン」op.97

[第3回] 2014年 5月 31日(土) 15:00
ブラームス : ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.77(ヴァイオリン独奏:郷古 廉)
シューマン : 交響曲 第2番 ハ長調 op.61

[第4回] 2014年 6月 21日(土) 15:00
ブラームス : ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲イ短調 op.102(ヴァイオリン独奏:三浦 文彰、チェロ独奏:山上 薫)
シューマン : 交響曲 第1番 変ロ長調「春」op.38

指揮:下野 竜也、管弦楽:兵庫芸術文化センター管弦楽団

こう語られては4回シリーズのチケットを買わないわけにはいかなかった(笑)
R0010492
3月に入っても相変わらず寒気の到来で真冬並みの寒さの中をコンサート会場に入った。

第1回目の今日は、ピアノ独奏に小山実稚恵を迎えて、ブラームスのピアノコンチェルト第1番とシューマンの交響曲第4番が演奏された。
4回通し券の座席は毎回同じだが、前列7列目の左中央寄りの座席でソリストにも近いまあまあの席であった。

チューニングが終わり、独奏の小山さんと小柄な下野さんが登場。
上背が低い下野さん用に2段重ねされた指揮台に登っても、ピアノの陰に隠れてしまう下野さん。

演奏が始まった。
序奏の冒頭から鋭い緊張感のある演奏に引き込まれていく。
ティンパニのトレモロに重ね塗りされる油絵のように重層されていく弦楽器の響き。
低弦楽器も鈍重さとは無縁のスピードある低音を響かせてくれる。
欲をいえば、もっと楽器を鳴らしきった厚みのある響きを期待したいところだが、これがこの若いホールと若いオケの今の響きだろう。

ピアノ付きシンフォニーの趣があるブラームスのコンチェルトで、小山さんはオーケストラの一員のようにというよりもコンマスのように体を揺すって音楽と一体となる。
鍵盤を捉える度に指先が紅潮しているのが客席から見える。
40分を通しで演奏されたコンチェルトの最後まで調子を乱すこともなく、あるときは熱情的に強くあるときはロマンティックに優しくピアノとオーケストラが絡み合い重なりあう。

演奏を終えると、ややホッとした表情を見せた小山さんと、演奏を讃える下野さんの笑顔が印象的な、素晴らしいコンチェルトであった。

再三ステージに呼び出されても、期待されたアンコールはなし。
それだけ全精力を傾けた演奏だったのだろう。
R0010493
休憩を挟んで演奏されたシューマンの4番。
1841年の初演時の版ではなく1854年改訂版のスコアを使った演奏だった。
予習をベルリンフィルのデジタルコンサートホールで行ったのだが、こちらは初演版だったので構成がやや異なるが、ドイツロマン派らしいキチッと構成された中にも明るい高揚した気分に満ち溢れた素晴らしい演奏。
今シーズンのPACオケは弦と管のアンサンブルが抜群に良いと評価が高かったが、この演奏なら下野さんも第1回目としては大満足だろう。

アンコールは下野さんのスピーチで和やかな雰囲気の中で、弦楽器によるシューマンのトロイメライが演奏された。

クララ・シューマンを挟んで同時代を生きたブラームスとシューマンという二人の代表的な曲を聴く、4回シリーズ。
次回も楽しみである。

| | コメント (0)

« 2014年2月 | トップページ | 2014年4月 »