Accuton社のセラミックツィーター導入記(その 1)
German Physiks社のチタニウム製DDDユニットを搭載したフルレンジ・バックロードホーンシステムのUnicorn Custom (Mk 1)が拙宅にやって来たのは、まだ大阪に住んでいた2014年12月のことでした。
それから10年もの間、先達のGRFさん宅のシステム変遷を参考にして、この唯一無二のスピーカーシステムの使いこなすことに専念してきました。
独自の発音方式を採用したDDDユニットから出てくる音楽は、一言で言えば自然な音色と自然なサウンドステージ。
オーケストラや室内楽のコンサートに足繁く通い、生演奏で受けた感動を自宅でも味わいたいと思い、必要最低限の機器構成でオーディオシステムを構築し、音楽鑑賞に没頭出来る環境を整えてきました。
そして2022年1月に故郷の実家近くへ移住して新たな生活が始まりました。
以前のようにコンサートへ足繁く通うことが出来なくなった代わり、オーディオで音楽鑑賞する重要度が増してきたので、環境整備の為にオーディオ専用電源やリビング壁面へのエコカラット施工といった室内楽環境整備をはじめ、磁気フローティング機構内蔵オーディオラックに大画面TVなど、幾つかの投資を行って来ましたがスピーカーシステムだけはUnicornのままでここまでやって来たのです。
ところが今年2024年になってGRF邸に2組目のUnicornが拙宅と同じく大画面テレビで音楽鑑賞出来る部屋に導入された事から大きく動き出しました。
今までのGRF邸では6畳和室にUnicornが設置され真空管アンプで駆動されていたので、拙宅のように大空間のリビングルームで大画面TVと組み合わせたり、デジタルアンプのSD05割で駆動したりとは、機器構成も部屋も違いが大きかったのですが、今度のテレビの部屋では拙宅とほぼ同じ。
それだけにGRF邸での取り組みの一つひとつに目が離せなくなっていたその矢先、夜香さん宅で聞かれたAccuton社の30ミリ口径のダイヤモンドツィーターの衝撃から今回の変化が始まりました。
GRFさんは同じダイヤモンドツィーターを導入しようとオーダーしたものの1年近くも待たなければならない為、在庫の有るダイヤモンドツィーター出現前の最高機種だった同じ30ミリ口径のセラミックツィーターを速攻で導入され、テレビの部屋のUnicornに追加した出音の変化に驚かれたので、同様のシステム構成の拙宅でも効果があるのでは?と連絡をいただきました。
GRFさんのブログによればその驚きの変化とは。
『いきなり、低音楽器が聞こえて、コントラバスの音が浮かび上がります。不思議なことにティンパニーや大太鼓の音がはっきり聞こえて、金管楽器の鮮度が全く違います。位置を動かしていろいろ試しましたが、最初から音の躍動感、鮮度、ホールへの音場感がこれほど変わるとは予想以上でした。』
『ツィーターのある無しですが、これは大きく変わります。ツィーターで高域が変わるのは予想がつくのですが、実際に驚くのは、低音楽器の広がっていく音や打楽器のリアルな音、そして弦楽器の弦の擦れる音ですね。さわさわとした感触が浮かび上がってきます。DDDのユニットは、SD05との組み合わせでは、地味な落ち着いた音色になります。なぜ、この様に変わるのでしょう。本当に不思議です。』
とあります。
直接連絡いただいた時も、その驚きと興奮の熱気が直に伝わって来ましたので、直感的にコレはすごい事になるかも知れないと思いました。
Accuton社のツィーターは世界の名だたるハイエンドスピーカーのツィーターユニットに採用されていますが、中でもダイヤモンドツィーターはその中でも数千万円クラスの極一部に採用されているだけで、夜香さんの導入された単体でもおいそれとは手の出せない価格になるので小生にとって現実的ではありません。
でもセラミックツィーターであれば30ミリ口径の最大クラスでも、ダイヤモンドツイーターに比べれば年金生活者にも手が出せる金額なので、GRFさんにお願いして再オーダーするユニットに拙宅用のを追加していただきました。
オーダーから数日後にはGRF邸に届き、ツィーターの低域カットオフ用のフィルムコンデンサーや接続用のファストン端子などのパーツも揃えていただき、後はスピーカーケーブルを用意して繋いでテストしてね、という状態で拙宅にもAccuton社30ミリ口径のセラミックツィーター、インピーダンス6Ωのユニットペア(C3-6-358)が到着しました。
これから先は導入記(その 2)に続きます。
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コメント
GRFさんが先行実験をされた結果を追試する格好になったのですが、話に聞くのと実際に聞くのとでは大違いでした。
こういう「想定外」は大歓迎です。
投稿: 椀方 | 2024/09/14 08:12
いや〜!すごく変わりますね。傾斜式での接続なので、コンデンサーの値が変わると、高音の量が変わります。実際には、オーケストラや楽器の音の性格まで変わりますね。調整そのものが、オーディオの醍醐味です。
不思議なのは、その高域が加わると、低音楽器が浮かび上がってくることです。これは実際に経験されないと、想像ではわからないかも知れませんね。
投稿: GRF | 2024/09/14 02:08