広島交響楽団 第32回島根定期演奏会(出雲市民会館)
年に1回程度のペースで開催されている広響交響楽団の島根定期は、県内各地にあるホールを順ぐりに回っているようで、今年は地元出雲市民会館で開催される、という情報を市内に住む従兄弟から仕入れたので、6月28日のチケット発売日に市民会館まで出かけてチケットを購入していました。
それを切っ掛けにして、広島交響楽団と京都市交響楽団が、広島県福山市にある音楽ホール「福山芸術文化センター リーデンローズ」を会場にして、年6回の「オーケストラ福山定期」という名前で、其々の本拠地での定期演奏会の翌日に、同じプログラムで演奏会を開くというのを知ることが出来ました。
常設のプロオーケストラを持つことがない地方のホールだと、都会のプロオーケストラがやって来ても、有名曲を並べただけのドサ周り公演になり勝ちで、定期演奏会のように入念にリハーサルを重ねた完成度の高い演奏はそう期待できないのが普通ですが、この福山定期は本拠地で入念にリハーサルを重ねて本番で演奏したプログラムをそのまま翌日に福山で演奏するのですから、期待出来るというものです。
ということで、早速秋のお彼岸墓参りの日程に重なっていた、広響福山定期のコンサートに出かけたのは、前回の日記に詳しく書いています。
この演奏会が好印象だったので、関西の西宮北口にある兵庫県立芸術文化センターまで通うのが物理的、体力的に辛くなったこともあって、この「オーケストラ福山定期」のシリーズチケットを購入しました。
このリーデンローズ大ホールは音響設計を、世界的にみても音の良いと定評のある音楽ホールを手掛けている永田音響設計の技術者である豊田泰久氏が手掛けているそうです。
因みに、豊田氏はここ福山市のご出身だとかの縁もあり、2021年6月から「公益財団法人ふくやま芸術文化財団」の理事長に就任されているそうです。
前置きが長くなりましたが、広響島根定期はチャイコフスキーのバイオリンコンチェルトと、ドボルザークの交響曲第9番「新世界から」の2曲からなる、いわゆる名曲コンサート的な演奏会ですが、指揮者に飯森範親、ソリストに周防亮介といったトップクラスを招いた演奏会なので、期待して会場に入りました。
出雲市民会館はホールの座席数1,200席の多目的ホールなので、音響的にはそう恵まれている訳ではありませんが、地元は音楽が盛んな土地柄で中学、高校の吹奏楽や合唱の水準が極めて高く、全国大会常連校が数多くありますし、出雲芸術アカデミーと名付けた音楽教育のシステムが市民オーケストラや合唱団に吹奏楽団の演奏活動が活発に行われている関係で、一定規模の音楽愛好者数が居る為か、ホールの聴衆の入りも7~8割まで入っていたと思われます。
チャイコフスキーのバイオリンコンチェルトを弾いた周防亮介氏は、パンフレット写真をみると女装したバイオリニストといった風情ですが、ステージに登場したご本人は中性的な佇まいでガッチリした骨格を持ち、強靭で硬質な音質が特徴的なバイオリニストでした。
その演奏テクニックは完璧とさえ思えるほどで、狭いとさえ感じるステージで鳴るオーケストラの大音量にも、バイオリンの響きがかき消されることもなかったです。
アンコールで弾いたのは、ロドリーゴ作曲アルファンブラの宮殿というギター曲でしたが、まるでギターのトレモロを聞いているかのような素晴らしい技巧に驚かされました。
休憩を挟んで演奏されたドボルザークの新世界交響曲は、流石に演奏し慣れているのか手堅くまとまった演奏で、木管アンサンブルもバランス良い響きでしたし、金管楽器群の安定感も素晴らしかったです。
アルコール曲はチャイコフスキーの弦楽セレナーデから第2ワルツが演奏されて、2時間のコンサートが終わりました。
市民会館から自宅までは徒歩で15分もかからない至近距離なので、こんな時地方都市の中心部に住むメリットを感じました。
さて、次回の広響第33回島根定期演奏会は、開催ホールは何処になるのでしょうか?













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